阪神・大山V撃 走塁ミス取り戻した 四回帰塁時ベース踏み忘れ「何とかしないと、と思って」

 6回、坂本の適時打で生還する大山(撮影・田中太一)
 6回、勝ち越し適時打を放つ大山
 4回、前川の中飛で帰塁の時に二塁ベースを「空過」し、アウトとなる大山
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 「DeNA2-4阪神」(2日、横浜スタジアム)

 阪神主砲の意地が詰まった勝ち越し打だ。六回1-1の同点に追いつき、なお1死一、三塁。ジャクソンのチェンジアップを振り抜いた打球が中前で弾む。ハマの虎党は歓喜に沸く。チームを8連勝に導く決勝打も、大山悠輔内野手に笑みはなかった。

 「自分のミスですし、(攻撃の)流れを切って、向こうに流れが行ってしまったと思ったんですけど、村上はじめ、チーム全員が助けてくれたので何とかしないと、と思って(打席に)入った」

 雪辱に燃えていた。1点を追う四回1死一、二塁から前川の大飛球を中堅・桑原の好守に阻まれてしまう。一走・大山は二塁ベースを回った後、帰塁する際、二塁を踏まずに一塁に戻ったためアウトに。球場が騒然とする中、まさかのゲッツーで好機を逃していた。

 「中途半端にやってしまった。やってはいけないこと」。試合後も自戒を込めるように、大山は反省と仲間への感謝の言葉を繰り返した。

 フルカウントから適時打を放った3打席目だけでなく、1、2打席目も四球を選び、天敵・ジャクソンに球数を投げさせた。献身的な姿勢は今季も健在。自らのバットでミスを取り返し、チーム一丸での逆転勝利ももぎ取った。それでも「勝ったから良かったね、というプレーではない。しっかり反省します」。大山はニコリともせず、帰りのバスへ乗り込んだ。

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