阪神ノーノー負け 59年ぶり甲子園屈辱 岡田監督「明日バッターがどんだけ奮起するか」06年は翌日から9連勝

 「阪神0-1巨人」(24日、甲子園球場)

 伝統の一戦で屈辱にまみれた。阪神は巨人・戸郷にノーヒットノーランに抑えられ、連勝が2で止まった。甲子園で無安打無得点を食らうのは、1965年10月2日の広島・外木場義郎以来59年ぶり。甲子園で巨人投手にやられたのは、1リーグ時代の36年9月25日の沢村栄治以来88年ぶりとなった。「バッターがどんだけ奮起するかやろうな」とは岡田彰布監督(66)だ。やられたらやり返せ。第2戦、虎の意地を見せてくれ。

 1点を追う九回2死二塁で中野のバットがむなしく空を切った。虎党の大きなため息が、左翼席に陣取った巨人ファンの歓声をかき消し、聖地が静まり返った。戸郷にノーヒットノーランを献上。岡田監督はその瞬間を、どこかさばさばした表情で見つめていた。

 「ええピッチングされたら、こんなもんやろうな。今やったらな。今のバッティングの調子やったらな。しゃあないやん、打てへんねんから」

 阪神が甲子園でノーヒットノーランを許したのは1965年10月2日の広島・外木場義郎以来59年ぶり、甲子園での巨人戦では1936年9月25日の沢村栄治以来、実に88年ぶりという歴史的な屈辱にまみれた。

 戸郷に対し、初回を10球で三者凡退に打ち取られると、右腕を調子に乗せた。出塁したのは2度の敵失と四球の3度のみ。岡田監督は「(攻略の)糸口って、ヒットを各選手が打つしかないやんか。全然攻めようがない。最後ぐらいやんなあ、ノーアウトで出たけど」と苦々しく振り返った。

 九回は先頭の木浪が四球を選ぶと、代打・小幡の犠打で得点圏に走者を進めたが、1死二塁から近本の痛烈な一打は無念の一直。戸郷の投球を問われた背番号5は「それは分からない」と多くを語らず、最後の打者となった中野も「特に言うことはありません」と力なくうつむいた。

 岡田監督がノーヒットノーランを経験するのは2006年9月16日の中日・山本昌以来2度目だった。「2回目やなあと思っとった。何年やったかな、05年かな、06年かなと思っとったけど」と苦い記憶を呼び起こした。ただ、当時は翌日の試合から破竹の9連勝を演じた。「明日(25日)野手がどんなバッティングするかよ、そんなの。もう終わったことやしの。バッターがどんだけ奮起するかやろうな」と打線の発奮を求めた。

 「伝統の一戦」で宿敵に快挙を許したが、どんな敗戦も一敗に過ぎない。貯金が一つ減り、ゲーム差が一つ縮まっただけ。「また初戦に負けたいうことやろ」と4カード連続で初戦を落としたことに言及した。過去3カードは2連勝でカード勝ち越しにつなげている。虎将が言うまでもなく、選手自身で打線の反発力を示す時だ。

 ◆阪神のノーヒットノーランでの敗戦 2リーグ分立後はこの日が7度目。1リーグ時代には5度やられている。甲子園では1965年10月2日、外木場義郎(広島)以来59年ぶり。甲子園で巨人投手にやられたのは36年9月25日の沢村栄治(巨人)以来88年ぶりとなる。これがプロ野球史上初の無安打無得点試合。ちなみに史上2度目も沢村による阪神戦(当時の呼称はタイガース)だった。

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