「オープン戦、阪神２－５ヤクルト」（９日、甲子園球場）

　阪神は２点を追う四回、前日に大逆転負けのきっかけとなる失策を犯した前川＆小幡が同点劇を演出した。

　１死一、二塁で打席に入った前川。低めの変化球を下半身で踏ん張って引っ張り込むと、打球は痛烈に右翼線を破った。１点差に迫る適時二塁打。なおも１死二、三塁から、前日に２個の適時失策を犯した小幡が左中間へ犠飛を打ち上げ、試合を振り出しに戻した。

　直前の守備では前川が鮮やかなフェイクを見せてタイムリーヒットで生還するはずだった三塁走者をホームでタッチアウトに。小幡も守備でゲラがはじいた打球を素早く処理してアウトにするなど、守備でも名誉挽回のプレーを見せた。

　岡田監督は前日、「なんにも言わん方が気が引き締まるんちゃうか。ごじゃごじゃ言わん方が（笑）」と語っていたが、この日も「取り返せ」とばかりにスタメンで起用。指揮官の親心に結果で応えた。

　だがチームは七回に岩貞の悪送球からピンチを広げて３点を失い、オープン戦開幕８連敗。球団ワーストを更新する形となった。