【藤田平氏の眼】阪神・ミエセスの可能性広げるすり足打法 「割れ」ができている前川のスイング

 「阪神紅白戦、白組4-5紅組」(11日、バイトするならエントリー宜野座スタジアム)

 阪神のヨハン・ミエセス外野手(28)が、今キャンプ初の紅白戦で今年のチーム1号をマーク。し烈な左翼手争いへ向けて豪快な一振りで猛アピールした。今オフに岡田監督からポイントを前にして打つ〝バレンティン打法〟習得を命じられていた助っ人について、デイリースポーツ評論家の藤田平氏は「自分のものにできれば打率が上がり、本塁打も増える可能性は高まる」と評価した。

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 ミエセスがすり足の新しい打撃フォームで結果を残した。左足を上げていた昨季はタイミングが合わず、捉え損ねることが多かったが、無駄が少ない今のフォームなら捉える確率は上がるだろう。今日のように思い切り振らなくても本塁打にできるパワーは魅力的だ。すり足打法を自分のものにできれば打率が上がり、本塁打も増える可能性は高まる。外野の定位置争いで面白い存在になるのではないか。

 日本の野球に対応しようとしている姿勢も素晴らしい。バースは来日当初、長く重いバットを振り回していた。だが、攻められ方を学び、日本の球場ならフルスイングしなくても本塁打にできることに気づいた。そして、3年目の1985年には長崎慶一(当時の登録名は長崎啓二)の短いバットを借り、コンパクトなスイングで広角に打ち分ける打撃に取り組み、三冠王に輝いた。

 ミエセスは自主トレから今の打撃フォームに挑戦しているそうだが、経験を生かして挑戦する姿勢は外国人の成功に欠かせない。2年目の今季は昨季よりも期待できる。

 前川の打撃も目立った。打ちに行く時にバットのトップの位置が決まり、「割れ」ができている。スイングに間ができるから少しタイミングを外されても、バットが前に出ずに残るから拾うことができる。バットのヘッドの使い方もうまく、「点」ではなく「線」で捉えられるスイングをしている。今後が楽しみになる打撃だった。

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