岡田阪神 余裕の一人一殺マシンガン継投 「もうみんな四球オッケーで、最後の馬場以外はね」
「阪神タイガース2-1東京ヤクルトスワローズ」(11日、京セラドーム大阪)
ピッチャー岡留のコールに夏休みの京セラドームがどよめいた。1-1の八回2死二塁、打席に3番・山田。2番手・島本に代えて阪神・岡田彰布監督(65)が託したのは、この日1軍昇格したばかりの右腕だった。
「もうみんな四球オッケーで、最後の馬場以外はね。岡留、及川は四球オッケーでいけって言ったから」。結果は四球。それでもベンチの岡田監督は余裕たっぷりの笑みだ。村上を迎え、今度は8日に緊急昇格してから出番のなかった及川を起用した。結果はフルカウントからまたしても四球だったが、岡田監督は平然としていた。
「2ストライク目が2人ともええボールいったからなあ。追い込んで、もう1球投げられたらものすごく自信ついたと思うけどな」
5番手・馬場は2死満塁のピンチを踏ん張り、チームも勝った。1イニングで4投手をつぎ込むサプライズ采配。六回まで残塁11を数えあと1本が出ない展開だったが、接戦を制し将はニンマリだ。
「予定通りですよ。後がいないですから、(ケラーが)アメリカに帰ったり、(加治屋が)連投しすぎたりでベンチに入ってないから。右ピッチャー3人しか入ってないから」
岡留は「思い切りいきました。ゲーム展開が展開だったので、抑えにいきながらも投げミスがないように意識しました」とすがすがしい表情でプロ2試合目の登板を振り返る。一方で「こういう場面で投げたのはいい経験になりました。次はしっかり抑えたい」と力を込めた。新戦力の台頭がチームの底上げにつながる。指揮官の思いは伝わったに違いない。