阪神の２軍監督に就任した和田豊球団テクニカルアドバイザー（６０）が２２日、西宮市内で球団と契約後に就任会見を行った。背番号は現役引退後のコーチ、１軍監督時代と同じ「８６」。

　２０１５年限りで１軍監督を退いて以来、８シーズンぶりの現場復帰となる。「非常に緊張感もありますし、本当に身が引き締まる思いです。ここ数日は責任感というか、使命感がふつふつと沸いてきています」と心境を明かした。

　１６年以降も球団に残り、ＳＡ（シニアアドバイザー）、ＴＡとフロント業務に従事してきた。今回、１５シーズンぶりに復帰する岡田新監督から「いつまでネクタイしとんねん？」と言われ、再びユニホームを着ることを決めた。

　新監督らしい口説き文句に「多くを語る方ではないので、そのひと言で十分気持ちは伝わりました」と、その場で「よろしくお願いします」と即答したという。

　有望株が多いファームの中で、特に注目している選手を問われると、「先日のドラフトを見て、いろんなことを感じる選手がいると思いますし、気持ちに火がついた選手がいると思います」と具体名を挙げることはなかった。「誰に注目というよりも、そういった選手のこの秋に注目したい」とそれぞれの奮起に期待を寄せた。

　阪神ファンに対しては「コロナ禍で３年ほど鳴尾浜でのゲームはほとんど無観客でやってきた。解禁になった暁には、鳴尾浜に足を運んでいただき、若い選手を激励していただきたい。ファンの皆さんも若い選手を一緒に育てていっていただければと思います」とメッセージを送った。