阪神・佐藤輝にやっと出た 8連敗も希望の一撃 好機で凡退「悔しい思い」直後の打席で17号

 6回、左越えに17号2ランを放つ佐藤輝(撮影・佐々木彰尚)
 6回、17号2ランを放ってベンチ前でタッチを交わす佐藤輝(中央)
3回、2死満塁の好機に凡退し、バットを叩きつけ悔しがる佐藤輝(撮影・飯室逸平)
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 「ヤクルト4-2阪神」(17日、神宮球場)

 連敗は「8」に伸びた。負の連鎖に終止符が打てない。ただ、光があった。6番降格中の阪神・佐藤輝明内野手(23)が六回、15試合、61打席ぶりの17号2ランを左翼席に運んだ。逆転勝利につながる一発とはならなかったが、泥沼の連敗地獄を止めるのは、やっぱりテルしかいない。

 泥沼の8連敗、空砲に終わったことが悔しい。それでも神宮の夜空に花火が何発も打ち上がった7分後、佐藤輝のバットから放たれた“花火”は美しく映えていた。やっと出た待望の8月“1号”。乾いた打球音がスタジアム中に反響した。

 「最近全然打てていないので、毎打席どうやったら打てるのかを考えながら(やっていた)。久しぶりに打てたので良かった」

 復活の号砲だ。3点を追う六回無死一塁。カウント2-2から高橋が投じた直球を一閃(いっせん)。左翼方向に吹く風にも乗った打球は、そのまま左翼席へと吸い込まれた。

 7月30日・ヤクルト戦(甲子園)以来となる17号2ラン。実に15試合、今季最長の61打席ぶりとなる一撃だった。久々に描いた放物線だったが、同じ轍(てつ)を踏まなかったことに意味がある。

 前打席は三回2死満塁。2球目の高め直球に差し込まれての遊飛で、悔しさでバットを地面にたたきつけた。「前の打席で悔しい思いをしていた…」。反省を生かし、次打席は「タイミングを早めに取って振り抜きました」と始動のタイミングを変え、同じストレートを完璧に射抜いてみせた。

 8月17日は忘れられない一日だ。昨季は東京ドームでのDeNA戦で浜口から2打席連発。22号に到達し、田淵幸一が保持していた球団新人最多本塁打記録に並んだ記念日だ。同日に2年連続の本塁打。重い敗戦の中、一筋の希望の光ともいえる一撃となった。

 2試合連続で快音を響かせた佐藤輝に矢野監督は「ちょっとずつよくなってきているんかな。それが打順を変えたからかどうかは俺には分からんけど、いい方向にいってくれたら」と連敗ストップの起爆剤になることを求めた。

 大山、中野、近本ら主力を欠く状況が続くが、戦う姿勢は変わらない。「チャンスで回ってくる。しっかり集中して打てるように。いる選手だけでしっかり力を合わせてやるしかない」と佐藤輝。頼みの綱はテルの爆発力。今こそ虎をバットで救え!!

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