阪神・近本 継続は力なり 学生時代からプロになっても変わらぬ才能

 4回、同点打を放った北條をたたえる近本(撮影・田中太一)
 社高時代の近本
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 「阪神3-2広島」(6日、甲子園球場)

 阪神の近本光司外野手(27)が、四回2死から30試合連続安打となる中前打を放ち、マートンが持つ球団記録に並んだ。チームの今季広島戦初勝利を導く一打で、新人年から4年連続となる100安打も記録。偉業達成にも、ここで満足することなく、さらに安打を積み重ねていく。

  ◇  ◇

 あのころを思うと、いい意味で驚かされている。阪神から“外れ外れ”ながらもドラフト1位指名された「近本光司」。今でこそ野球ファンなら誰もが知る選手だが、当時は大阪ガスで結果を残していたものの、全国的にはほぼ無名だった。

 記者にとって、近本は社高、関学大の後輩になる。学生時代を振り返れば、倒立歩行を軽々とこなしたり、野球以外の球技もそつなくこなす高い運動神経を持っていた。だが、身長170センチで体重は60キロ台。大阪桐蔭や広陵など甲子園常連校出身の選手がいた大学で、飛び抜けて目立つことはなかった。

 継続は力なり-。これは近本がもつ才能だ。大学時代、体作りに朝食はきなこ餅とキウイがいいと調べれば、4年間ずっと同じものを食べ続けた。他にも風呂上がりに1時間のストレッチなど。プロ入り以降は、毎月1日に神社参拝を欠かさず行っており、遠征先でも探して試合前に足を運んでいる。

 結果を残さないと生き残れないプロの世界。元中日監督の落合博満氏の言葉が頭にある。「自分と戦うのが三流。自分と相手と戦うのが二流。自分と相手と数字と戦うのが一流」。大記録を成し遂げても、常に高みを目指す近本が目指す景色はまだまだ先なのかもしれない。(デイリースポーツ・アマ野球担当・井上慎也)

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