阪神・西純 進化見タカ!昨季プロ初黒星の相手に7回1失点「自信にしていい」

 「ソフトバンク1-0阪神」(8日、ペイペイドーム)

 阪神・西純矢投手(20)が12球団打率トップの鷹打線を相手に進化した姿を披露した。打線の援護がなく4勝目は手にできなかったが、昨年6月に3回3失点でプロ初黒星を喫した相手を7回5安打1失点に抑えた。チームは今季14度目の完封負けで連勝は6でストップ。交流戦は2位に後退し、リーグ戦も最下位脱出は持ち越しとなった。

 アクシデントか-。0-0の四回。連打と死球で無死満塁とピンチを招くと、明石の二ゴロ併殺崩れの間に先制を許した。その直後だ。捕手・坂本が呼び寄せる形で福原投手コーチ、トレーナー、内野陣がマウンドへ。審判団も駆け寄り異様な空気が漂ったが、西純は冷静だった。

 「(投球が)こぢんまりしている感じがあったので、大胆に、自分の投球をしていこうと思って、そこで割り切って。誠志郎さん(坂本)は自分にアクシデントがあったと思ってタイムを取られたそうなんですけど、本当に何もなくて。逆にいい間になったんじゃないかなとポジティブに考えて」

 気持ちを切り替え、進化を示した。なおも1死一、三塁で、まずは今宮を141キロフォークで空振り三振に。最後は中村晃を145キロフォークで二ゴロに仕留め、大ピンチを最少失点で切り抜けた。

 登板へ向けて「無駄なランナーを出さない」とテーマを掲げていただけに「すごく悔いが残ります」と唇をかんだが、そのまま崩れなかったことは収穫だ。山場を乗り越え、五、六回はいずれも三者凡退に。七回も無失点に抑え、「自信にしていいんじゃないかなと思います」と納得。矢野監督も「七回まで行けたというのも含めて、ナイスピッチング」と評価した。

 打線の援護なく2敗目となったが、7回102球を投げきって1失点。昨年6月6日の対戦では3回3失点でプロ初黒星を喫した相手に、はるかに成長した姿を示した。

 さらなる躍進へ、刺激になる出来事があった。7日の高校野球中国大会で、母校である創志学園と、弟・凌矢外野手(3年)が所属する広陵が決勝戦で対戦。母校が優勝を飾り、イングタグラムのストーリー機能で「朝からとても熱い良い試合を見ました!夏はどっちも甲子園で観たい」と高ぶる気持ちを投稿していた。先輩として、兄として、負けない活躍を今後も見せる。

 「去年とは全然違う投球ができた。成長することができたかなと思います」。未来を背負う若虎の成長は、まだまだ止まらない。

野球スコア速報

関連ニュース

編集者のオススメ記事

阪神タイガース最新ニュース

もっとみる

    スコア速報

    主要ニュース

    ランキング(阪神タイガース)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス