岡田彰布氏 阪神が“がっぷり四つ”で佐々木朗攻略は困難 打線として対策を

 阪神、オリックスで監督を歴任したデイリースポーツ評論家・岡田彰布氏(64)が、自身の経験を基に球界の話題を深掘りする「岡田辞典」292回目は交流戦。阪神がロッテ・佐々木朗とも対戦を予定しており「チームとして点を取る」策の必要性を説いた。

  ◇  ◇

 今日から交流戦が始まるなあ。阪神は2カード目の27日にロッテ・佐々木朗と対戦する。直球もフォークもすごいし、今の阪神打線の状況を考えたら簡単には打てへんやろう。打者個人個人で戦うんじゃなくて、チームとして点を取る方法を考えんとあかんよな。

 俺がオリックスの監督だった時、10、11年は日本ハムにダルビッシュがいた。メジャーへ行く直前で、ものすごい球を投げとったから、ミーティングで思い切った策を考えたのを覚えとるな。

 例えば「送りバントはしない。走者が一塁にいたらエンドランを仕掛けて、打者は外野の間を狙って一気に1点を取ろう」という指示を出した。

 理由は、送りバントで走者を二塁に進めたり、エンドランで打者が転がして一、三塁になったりしても、ダルビッシュはピンチになるとギアを上げてくるから余計に打てへんようになる。こういう策は邪道かもしれんけど、普通に打たせても点が入らへんのやから、普段とは違った策を考えたんよな。

 あと、今季の佐々木朗とオリックスの対戦を何回か見たんやけど、オリックスは対戦を重ねると、初球から直球を打ちにいっとるように感じた。追い込まれる前に何とかしようとしとるんやろうな。

 阪神打線もそれぐらい思い切ってええと思うよ。追い込まれたら、あのフォークは打てへんわ。スコアラーのデータもあるけど、佐々木朗と普段対戦していないし、打席に立ってみないと分からん部分があるはずやしな。基本にかえって、直球に狙いを絞って「1、2、3」で仕留めにいくのも手やろう。

 今の阪神打線では、佐々木朗から1イニングに複数安打は期待しづらい。「先頭打者が出て、バントで走者を送って、タイムリー」という理想の形で点を取るのも難しいやろう。“がっぷり四つ”で戦っても点を取れる確率は上がらへん。チームとしていろいろと策を考えてもらいたいな。それと、勝つにはミスから余計な点を与えないことも大事やな。

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