阪神・ドラ4前川 志願4番で3安打2打点 平田2軍監督は大絶賛「18歳に見えない」

 8回、適時三塁打を放つ前川(撮影・石井剣太郎)
 6回、安打を放つ前川(撮影・石井剣太郎)
 1回、初タイムリーを放つ前川(撮影・石井剣太郎)
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 「教育リーグ、阪神4-1中日」(11日、鳴尾浜球場)

  阪神ドラフト4位の前川右京外野手(18)=智弁学園=が教育リーグ・中日戦(鳴尾浜)に志願の「4番・左翼」でスタメン出場し、先制適時打を含む3安打2打点と躍動した。平田2軍監督は「打席でも貫禄がある。(18歳に)見えない」と大絶賛。チーム内のコロナ禍に伴う約3週間ぶりの実戦で強烈な光を放った。

 やはり、ただ者ではない。次代の阪神を担う18歳の前川が自慢の打撃で存在感を示し、平田2軍監督ら首脳陣をうならせた。まずは0-0の初回2死三塁の絶好機。昨季6勝を挙げた松葉の低めに落ちる変化球に体勢を崩されたが、強靱(きょうじん)な下半身で踏ん張って右前に運んだ。

 チームとしても貴重な先制適時打に「なんとしても打ちたいなというところで、ヒットになって良かったです」と胸を張った背番号58。六回無死一塁の場面では、育成左腕の上田から左前にしぶとく落とし、八回1死三塁からは同じく育成の大嶺から中堅後方へ適時三塁打をマークした。

 今春の2軍キャンプでは対外試合3試合で計4打数3安打。3月上旬のオープン戦で1軍デビューの可能性もあったが、2軍を襲ったコロナ禍でチャンスは流れてしまった。そんな苦難を経て迎えた前日10日。教育リーグ初戦を前に平田2軍監督から「何番打ちたいんや?」と聞かれ、前川は迷いなく答えた。

 「『4番です』と。高校1年生の頃から4番を打たせてもらっていて。4番の一振りというか、そういったところで左右する時があったので。打たせてほしいなという気持ちで、自分で言いました」

 志願して臨んだプロ入り初の4番で3安打2打点。2軍指揮官は「打席でも貫禄がある。(18歳に)見えない」と大絶賛し、同様に結果を残したドラフト1位・森木(高知)と同7位・中川(京都国際)の高卒3人組を合わせ、将来への期待を“勝男節”で表現した。

 「昔あったでしょ?中3トリオ。桜田淳子、森昌子、山口百恵。花の中3トリオって。花の高3トリオや。虎の高3トリオ。たのきんトリオじゃないよ」

 前川は「ここで満足していたら全然ダメだと思います」と表情を引き締め、決意を新たにした。「まずは2軍で結果を残して、1軍に呼ばれた時に高校時代のようなフルスイングというか。そういったところもどんどん求めていきたいなと思います」。鳴尾浜から一歩ずつ4番道を進む。

 ◇前川 右京(まえがわ・うきょう)2003年5月18日生まれ、18歳。三重県出身。176センチ、88キロ。左投げ左打ち。外野手。背番号58。21年度ドラフト4位。小1で野球を始め、一身田中で「津ボーイズ」に所属。智弁学園では1年夏から4番。

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