阪神からドラフト６位指名を受けた豊田寛外野手（２４）＝日立製作所＝が１１日、大阪府内のホテルにて大トリで仮契約を結び、契約金３５００万円、年俸８００万円で合意。「プロ野球選手になったんだという思いが湧いてきた」と実感に浸った。（金額は推定）

　プロの世界で結果を残し再び、日本代表に選出されることが夢だ。東海大相模高３年時に２０１５年の第２７回Ｕ１８Ｗ杯に選出されたが、代打で出場したオーストラリア戦で左膝を骨折。その後の試合を棒に振り「ケガをしてしまったので」と苦い思い出が刻まれた。

　チームもアメリカとの決勝戦（甲子園）に１点差で敗れ準優勝。今年は過去に同じくドラフト６位入団の岩崎が東京五輪で金メダルを獲得する姿も見てきた。高校時代の国際大会は不完全燃焼に終わっただけに、侍ジャパンのトップチームでリベンジを果たす。

　「やっぱり野球をやる上で（代表の）舞台を目指していかなきゃいけない。あの舞台で試合をしてみたい」

　都市対抗野球の期間中に左足を痛め、球団のチームドクターから「左ふくらはぎ軽度の筋挫傷」と診断された。ただ、平塚スカウトから「１年目から即戦力で」と期待されただけに豊田は「開幕１軍」を目標に定めた。即戦力の期待に応え、日の丸のユニホームに袖を通す夢をかなえる。

　◆豊田　寛（とよだ・ひろし）１９９７年４月２８日生まれ、２４歳。横浜市出身。１７７センチ、８５キロ。右投げ右打ち。外野手。小学１年から野球を始め、小学６年では横浜ベイスターズジュニアに選出。中学では戸塚シニアに在籍。東海大相模では４番として２０１５年夏に全国制覇。国際武道大では１年春からベンチ入りした。日立製作所では２年連続で都市対抗野球出場。