【新井貴浩氏の眼】若いタイガースに出た経験値の違い ミスを取り返す短期決戦の難しさ

 「セCSファーストS・第2戦、阪神2-4巨人」(7日、甲子園球場)

 2021年ラストゲームは、阪神の今季の戦いを象徴する試合となった。逆転を許した三回。きっかけは失策だった。先頭の吉川が放った遊ゴロを中野がグラブの土手に当てて捕り損ね、許した出塁を起点に3失点。八回の痛い失点も、先頭・坂本の三ゴロを大山がはじく失策からだった。

  ◇  ◇

 野球はミスが出るスポーツだ。当然、ミスした方が負ける確率は高くなる。ただ長いレギュラーシーズンなら、それを取り返せる機会も多くなるが、CSのような短期決戦は機会が限られてしまう。三回と八回の失点は失策から許したもの。短期決戦の難しさが出てしまった。

 それでも、先制した二回は6日の初戦でスタメンから外れた梅野と佐藤輝で奪った得点。2人とも、シーズン後半は思うように試合に出られなかった。その悔しさをプレーで見せてくれた。

 一方、巨人は八回に4番・丸のセーフティーバントによる三塁内野安打などで追加点を挙げた。冷静に状況判断ができたプレーで、これが丸の本来の姿。経験のある選手がそろう巨人に対し、タイガースは若い選手が多い。今回のCSファーストSに限れば、経験値の違いが影響したという見方もできる。

 だが、この1年を通して見れば底上げはできている。新人で言えば佐藤輝や中野、伊藤将が台頭。昨年までなら出場機会をもらえた選手もチャンスが限られるなど、競争の激しい1年だった。

 まだまだ伸びしろが大きい若いチーム。今年味わった悔しさは必ず来年への糧となってくる。

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