阪神・平田2軍監督一問一答 ウエスタンVに「へこたれるやつを育てた覚えはない」

ウエスタンリーグ優勝を決め、ウイニングボールを手にガッツポーズを決める阪神・平田2軍監督=甲子園(撮影・高部洋祐)
 ウエスタンリーグ優勝を決め、ネット裏のファンに向かってあいさつする阪神・平田2軍監督(左)。右は俊介=甲子園(撮影・高部洋祐)
 ウエスタンリーグ優勝を決め、ネット裏のファンにあいさつする阪神・平田2軍監督(左端)=甲子園(撮影・高部洋祐)
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 「ウエスタン、阪神5-3オリックス」(24日、甲子園球場)

 阪神はオリックスに逆転勝利し、3年ぶり17度目のウエスタン・リーグ優勝を決めた。

 平田2軍監督の一問一答は以下の通り。

 -改めて優勝おめでとうございます。

 「お、ありがとうございます。本当にね、昨日といい、今日といい、選手たちの粘りというか、勝ちたいというのを通り越して勝つんだという。そういう意気込みっていうか、点取られた後の4点でしょ。これは選手たちの素晴らしい集中力だな」

 -二回はチャンスで江越が食らいついた。

 「おお、食らいついた。あれだよ!あれをやれ、言うてんねん。今日のためにとっておいたのかな。昨日と一昨日、三振ばっかりしてさ。今日のために江越とってたんかな。各選手たちはさ、一軍に上がるためのきっかけっていうのをやってるのでね。ああいう球際の強さというか、執念なんだよ。そういうところで、バットを投げようが何しようがさ、食らいついていくのが、ああいうヒットになるっていうのをさ、感じてほしいね」

 -投げるほうでは昨日と同じく無失点継投だった。

 「まあ、賢一(中田)も頑張ってくれて。本当に先発の役割を果たしてくれて、そのあとね。ベテランの岩田(稔)がしっかり締めて、その後のピッチャー陣がゼロに抑えたわけなので。これは素晴らしいよね。ずっと投手陣が、いい」

 -山本は同点打。初回にはバントも決めた。

 「ヤス(山本)はもう本当にありがたいわ。バントは決める、どこでも守れる、勝負強い。そういったところではファームでも若い遠藤とかいるけど、堅実な守備といい、いいお手本になってくれている。江越にしてもそうやで。チャンスがあれば、いつでも1軍の戦力になれるんでね。その辺だけの話」

 -村上や小野寺ら若手がタイトル争いをした。

 「やっぱり1軍はピッチャーに関しては、及川とか小川一平を使ってくれて、すごくピッチャーの入れ替えというか。今は浜地が頑張ってくれているけど。そういうところで、ファームで成績がいい選手たちを矢野監督が使ってくれているので、すごい競争意識。打たれたらベンチに入れないんだもん、ファームのピッチャーも。そのぐらいのレベルの高さがあるというのは、そういう刺激、1軍であいつに負けない、負けてたまるかというのがあると思う。野手もそうだよ。首位打者だったら島田。今はいい仕事をして奪った。小野寺も4番で首位打者を取れるぐらいになっているし、その辺を監督がね。井上広大の故障が一番、痛いけど、そういうところで各選手たちが、すごく自分のレベルを上げようというのに、本当にこのシーズンやってくれたな」

 -ここまでの投打のMVPを挙げるとしたら誰か。

 「やっぱり村上は素晴らしいんじゃない。キャッチャーは引っ張ってくれた栄枝、長坂。栄枝だけじゃなくて、長坂。このピッチャー陣を引っ張ったのは長坂と栄枝だからね。栄枝だけじゃなくて、今日も拳弥(長坂)が粘り強くリードしてさ。栄枝もずっと18連勝中もキャッチャーがやっぱり(良かった)。このキャッチャー2人非常に頑張ったと思うよ」

 -長坂は見事なブロッキングを見せていた。

 「拳弥(長坂)も今日、気合入ってたよ。そういったところで、ね。シーズンをあと2試合を残して、こうやって緊張感がある」

 -印象に残っている試合は。

 「いやいや、昨日今日だよ。歳取ってるからさ、過去のことは忘れちゃうんだよ。還暦過ぎると、過去のことは忘れるんだよ。やっぱり昨日(23日)の2点差から4点取っての逆転勝ち。今日の3点取られてのすぐ4点で、5-3か。この2試合は、今年を、最後まで諦めないというか、それを集約したゲームじゃないかな」

 -劣勢からの勝負強さは集中力の高さが理由か。

 「いや、選手たちの実力だよ。そのぐらいの実力がついてきてる。それを1軍に行ったときにどうパフォーマンスするか。そういうところをもう一殻、もっともっと自分にプレッシャーかけてやらなきゃ」

 -選手との対話を意識していると感じたが。

 「されてないよ。無視するときは無視やん。ダメなものはダメよ」

 -今季、2軍監督として大事にしてきたことは。

 「なんにもしない、スタイルを変えないもん。ただ、フィールド内で、どうやってパフォーマンスを。自分でパフォーマンス出せじゃないねん、出せないやつは練習するしかないねん。どうせ失敗するやろなってバントさせて、ずっとできるまでやれ。それでないとプロじゃ飯食えないよっていう。そういうスタイルをずっと貫き通してるんで。だから、言ってるでしょ。強い選手を作るねん、強い選手を。そんなことで、へこたれてどないすんねん。ここは、ファームやで。ね、農場。そこに打ち勝つために、やっぱりさ、種をまき、水をやり、嵐にも。常に嵐だよ。そこを何とかさ、そんなもんへこたれてるやつは終わりや。そういうところで、へこたれるやつを、育てた覚えはないもん」

 -矢野監督からはどんな選手を送って欲しいと言われていたのか。

 「やっぱり、矢野監督とはしょっちゅうね、コミュニケーション取って、井上ヘッドとも話をしてるけど。今も、すごく使ってくれるでしょ。ファームで成績を残してる選手を。やっぱり外国人が多いから、足と守備が効くやつ。その中でも、島田みたいに、しぶとくずっと成績上げてるやつとかさ。小幡も含めて、そうやん。そういう1軍の需要にマッチしたやつ。だから、ファームで調子が良くても、足が速い、守備がいいやつがいったり。そこは、もっともっと打力を上げなきゃいけない、とかさ。ゲームによって、変わってくるんでね。そこは、矢野監督と井上ヘッドとしょっちゅう話している。外国人もそう。ロハスが今日から合流しました。もう一回、彼を。マルテでもそう。ファームっていうのは、そういう若い子だけとか、1軍から落ちてきた選手だけじゃない。外国人もいる。そういうところで、俺のスピークがでるわけや。な!明治大学英文学科。いつまで、しゃべんねん」

 -何年か先を見据えているのか、それとも今を見ているのか。

 「いやいやいや。それは俊介と今年入ってきた選手、村上やあの辺はまた違うし。そこは何年先って、もうビジョンが、ファームの場合は遠藤とかは今年何百打席立たせて、いろんなポジション守らせようとか。とりあえずそこは、もうフロントと常に一体となって、1軍ともだけど、フロントとも我々、外国人、国際部で、宮脇ディレクターといろいろ、投手を何球投げさせる。及川なんかそれがきっちりハマって、去年も故障しないように10日空けよう、今日は60球で収めようとか。もう純矢(西)は大丈夫やから、西は投げさせろとか。村上なんかもう、キャンプは我慢させ、我慢させ言うて。肘にちょっとアレ(痛み?)があるから言うて、4月ぐらいから投げさせるとか。これはもう我々現場だけでやってるわけじゃないんで。もう現場とフロントとのそういう共同作業なんでね。そりゃもうあと10年やりたいなんていったって無理よ、俺なんか。フロントがやっぱりいろいろ常に育成会議をしたりしてやるんで。そこを我々現場がうまく。勝ちたければ、ずっと同じ投手ばかり、1軍みたく投げさせるわけにはいかんやん。昨日も小林と尾仲が2連投してたら、今日は湯浅と残留で残っていた伊藤和だとかさあ、岩田とかも残留していたんでね、投げさせたれとなるやん。そういうところは現場とフロントの共同作業ですね」

 -無観客の春季キャンプで始まったが、有観客で優勝の瞬間を迎えられた。ファンの方の存在は。

 「最後にはね、こうやってお客さんね、あいさつをしてても熱が入るやん。拍手、温かい拍手がさ。お客さんは神様ですって三波春夫さんが言ったけど、やっぱりね、入場料払って見に来てくれているんだもん。だから恩返しはひたむきなプレー、そして勝つことがファンの方に恩返しになるし、コロナ禍で改めて感じてる。選手たちもそう。ファームの場合には若い選手に興味を持っていただければね、もっともっと興味を持っていただければありがたいな」

 -次はファームの日本選手権が10月、ロッテとの戦いになりますが。

 「前も、ロッテに逆転負けっちゅうかやられてる。まあやるからには日本一。俺が前のときはファーム選手権負けているんでね」

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