阪神 NEW大山弾!矢野監督熱ケツ指導に一発回答 特大5階席11号!
「阪神3-9広島」(13日、京セラドーム大阪)
ステップした時に左肩の開きを止め、バットをムチのようにしならせて打つ。阪神・大山は左翼5階席に突き刺さった打球を見届け、ゆっくりと走り出した。7月8日・ヤクルト戦以来となる11号ソロは復調の兆しを見せる特大弾。4番の両手に確かな手応えが残った。
5点を追う五回。エキシビションマッチを25イニング連続無得点で終えた打線は、この日もスコアボードに「0」を並べていた。そんな重苦しい空気を変えたのが先頭で打席に立った主砲。パーフェクト投球を続けていた大瀬良の初球を「いい形でしっかり仕留めることができました」と一振りで打ち砕いた。
不振で4番を外されることもあった前半戦は、73試合に出場して打率・245、10本塁打、43打点。波に乗り切れない背番号3に声を掛けたのは矢野監督だった。オールスター第2戦の翌日に仙台から急いで帰阪し、再開初日の全体練習に参加。大山に腰をあえて逆回転させるような動きで打ち込む「ツイスト打法」を勧めた。
「一瞬でも、ポイントで(体が)開くのが止められた状態で加速していくのが覚えられたら、もっと(内角にも)対応できるんちゃうかな」と指揮官。その教えを全身に染みこませた4番は、エキシビションマッチで打率・361と上昇曲線を描いた。
この日の一発も難しい内角高めの直球を捉えたもの。大山は「エキシビションに入る前に一度リセットすることができました」と語り、矢野監督は「楽しみにしています」と期待を込める。
一方で三塁守備では七回、野間の三塁内野安打を処理した際、一塁へ悪送球。ピンチを広げ、失点につながった。チームは大事な後半戦の初戦で大敗した。課題も残しただけに「勝ちに貢献できるように頑張りたい」と大山。4番として、主将として、ここが踏ん張りどころだ。