阪神・糸井 パワー健在!40歳初安打から3の3 悔しい特大ファウルから執念打
「エキシビションマッチ、阪神3-0西武」(1日、甲子園球場)
不惑を迎えても超人は元気だ。前日に40歳の誕生日を迎えた阪神・糸井嘉男外野手が3安打と巧みなバットコントロールを見せた。前半戦は出場40試合で打率・200、3本塁打、8打点と決して納得できる数字は残せなかったが、16年ぶりのリーグ制覇に向けてベテランの奮起は不可欠だ。
年ニモマケズ、夏の暑さニモマケズ、超人が元気いっぱいだ。前半戦のスタメン出場が7試合にとどまった糸井。そのうっぷんを晴らすかのように、エキシビションマッチで『俺を使え!』の猛アピールが続いている。
「5番・左翼」で先発出場すると、初回は逆方向にはじき返す軽打で左前に落とし、チャンスを拡大。続く三回は引っ張って一、二塁間を破ってみせた。
最後はパワー健在も示す。五回の第3打席だ。3球目を豪快に捉えた打球は右翼ポール際への飛距離十分の大飛球。打った本人も手応え十分の表情で走りだしたが、わずかに右へ切れる大ファウルとなった。そこから4球ファウルで粘る執念を見せ、フルカウントからの10球目を右前に運ぶクリーンヒット。右へ左への快打で、3度Hランプをともした。
「状態はいいと思います。完全体です!」と“糸井節”でアピール。2019年10月に左足首の手術に踏み切り、20年の出場は移籍後最少の86試合と年々出場機会は減っているものの、今季は足を含めて体の状態に不安はない。
前半戦のスタメン出場7試合のうち3試合で本塁打を放ち、30日の西武戦でもマルチ安打をマーク。この日も最初から出れば、結果を出せることを示した。
「後半戦に必要な選手。嘉男が元気でいてくれるというこっちの計算が成り立つんでね。今後ももっともっと続けてもらいたい」と矢野監督。7月31日に40歳を迎えたベテランの逆襲が始まった。