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【岡田彰布氏の眼】阪神はもっとどっしり、腰を据えて戦ってほしい

 「阪神1-2巨人」(20日、甲子園球場)

 阪神、オリックスで監督を歴任したデイリースポーツ評論家・岡田彰布氏が20日、甲子園球場で行われた阪神-巨人戦でABCテレビの解説を務めた。ポイントに挙げたのは七回2死一、二塁の好機で中野に代打・北條を告げた場面、そして六回、松原に決勝2ランを浴びた配球面について。2位・巨人を突き放している現状を踏まえ、もっと余裕を持つべきと解説した。

  ◇   ◇   

 この3連戦を見て、阪神に認識してほしいのは今の立ち位置。この試合前まで2位・巨人に7ゲーム差をつけ、貯金は「20」を数えていた。どっしり腰を据えて自分たちの野球ができる状況と言える。それだけに、1点を追う七回2死一、二塁の状況で中野に代打・北條を送った場面が気がかりだ。

 ルーキーの中野は19日に規定打席へ到達し、近本との1、2番コンビで打線をけん引してきた選手。これからの80試合を考えても、遊撃のレギュラーとして使っていけるレベルだ。左の高梨だから代打・北條だったのだろうが、この采配はチーム内に「じゃあ先発が左投手だったら中野ではなく、北條を使うのか?」という不必要な疑念を生んでしまう。

 これは結果論ではなく、ペナントレースを戦って行く上でチームの根幹を成す非常に重要な部分。これが最終盤に優勝を決める一戦なら、右の代打で勝負をかけても問題はないと思う。この日、中野は第1打席で左腕・高橋から良いヒットも打っていて、状態は悪くない。今後、レギュラーとして中野を使っていくのであれば、今は高梨であろうが打席に立たせる状況だ。

 前述したように、阪神は7ゲーム差をつけて首位に立っている。ゲームが始まる前の時点で、何が何でも勝たなければならないのは巨人の方。この一手は中盤からの巨人のガムシャラな采配にベンチが引きずりこまれた…という印象を受けてしまう。逆に原監督と徹底的に張り合うのであれば、カウント2-2から鍵谷に代えてきたところで代打・糸井の選択肢になるはずだ。

 だから阪神はもっとどっしり、腰を据えて自分たちの戦いをしてほしい。0-0の六回、松原に決勝2ランを浴びた場面も同様だ。無死一塁から代打・香月を内角直球で見逃し三振に仕留めた。これで1死一塁となり、代走に湯浅を出していたことを考えれば、巨人ベンチがヒットエンドランなど動いてくる可能性があった。

 松原に対し初球は逆球となったスライダーがインサイドに決まり、カウント1ストライク。そして2球目の内角直球を捉えられた。松原からすれば、ネクストサークルで前打者が内角直球で仕留められたことを見ている。そして初球のスライダーもインサイド。3球連続で懐を攻めてくるという“読み”が生まれても不思議ではない状況だ。

 1死から走者が動く確率も高まっていただけに、外角のボールで打者と走者の反応を見る余裕があって良かった。仮に見逃されてもカウント1-1。そこから組み立てていけば良いし、どこか“酔って”しまった、勝負を焦ってしまったという感が拭えない。

 開幕から絶好のスタートを切った阪神。ただ残りは80試合と、まだまだペナントレースは長い。今は相手に付き合うのではなく、余裕を持って自分たちの戦い方をしていけばいい。本当の勝負になる五輪中断期間明けに向けて、腰を据えて進んでいってほしい。

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