阪神ドラ6中野はバテない 恩師・野波監督が明かす好成績の原動力

 阪神ドラフト6位の中野拓夢内野手(24)=三菱自動車岡崎=が打率・529をマークし、直近2試合連続で先発起用されるなど打てる遊撃手として存在感を高めている。社会人時代の野波尚伸監督(50)は「バテない、持久力が高い選手」とベタ褒めする。当時の打撃スタイルや練習姿を振り返り、最後はプロ入り後の新たな“約束”も明かした。

  ◇  ◇

 巧みなバットコントロールを発揮し、チームに新風を吹き込んでいる中野。背番号51の姿を画面越しに見守る三菱自動車岡崎の野波監督は「元々、やる子だとは思っていましたから」と現在の活躍に驚く様子はない。

 中野は11試合に出場して17打数9安打、打率・529と驚異的な数字を残している。打撃力が形成されたのは社会人時代。春のキャンプで1時間ぶっ続けで直球、カーブなどのマシンを打ち続ける練習を野手陣に課していたという。

 「ウチのテーマは遅い球をどれだけ遠くに飛ばせるかを重点に置いていて」と振り込みを重視するのが野波監督の方針。振る力や飛ばす力を付けるとともに、1年間ケガなく戦う体力を作ることを狙いとした練習だった。

 ただ、中野は過酷な打撃練習も平然とこなしていたという。「バテない、持久力がある。体力があるからこそプロに行くんです」。1年間に公式戦、オープン戦など約80試合が組まれていたが「欠場はほとんどない」と鉄人ぶりが際立った。

 チームでは3番など中軸も担っていた。「強く振って空振りするようなシーンがあると思うのですが、当たればホームランになってましたね」とパンチ力にも太鼓判を押す。

 中野にとって野波監督は忘れられない恩師だ。「社会人の良い選手は関東や関西(のチーム)に選ばれていく。下からのスタート。全国で目立たないとプロに行けないぞ」と強いゲキを受けたことから不断の努力を重ね、阪神入りを果たした。

 開幕戦の3月26日・ヤクルト戦(神宮)で九回2死に近藤から中前へプロ初安打をマーク。野波監督は中野に「おめでとう!おじさんの楽しみを増やしてくれてありがとう」と久々に連絡を取ると、頼もしい返信が来た。

 「まだまだ楽しみを増やせるように頑張ります!」

 遊撃の定位置奪取も現実味を増してきた中野へ-。野波監督は「謙虚にコツコツと。ケガなく1年間やってほしいですね」と心から活躍を願っていた。

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