阪神・藤浪 足で攻めるカープ攻略法は?理想「走るならどうぞ」 石原慶幸氏と初対談

 石原慶幸氏(手前)に積極的に質問する藤浪
 藤浪(手前)に問いかける石原氏
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 阪神・藤浪晋太郎投手(26)が、今年からデイリースポーツ評論家に加わった元広島の石原慶幸氏(41)と初めて対談した。ブルペンをチェックした石原氏は藤浪が再挑戦しているワインドアップ投法に太鼓判を押し、藤浪はワインドアップ投法に込めた先発投手の信念を明かした。また完全復活を遂げ、同学年の広島・鈴木誠と「令和の名勝負」を繰り広げると誓った。その2。

  ◇  ◇

 -“石原捕手”なら、どう藤浪投手をリードする?

 石原「これだけの身長と手の長さで、150キロ、160キロのボールを投げられて、スライダーもカットボールもあるピッチャーにまず求めるのはストライク先行だよね。そしてリズム。それに気をつけてリードするかな。打たれる時もあると思うんだけど、四隅を狙うより、ストライクゾーンで勝負にいった方が、より持ってるボールを有効に使えるんじゃないかな。自分の中で試合の課題は?」

 藤浪「カウント負けしないことです。今、石原さんが言われた通り。自分の中で2ストライク、カウント2-2の平行カウントさえ作ってしまえば、勝負できると思ってるので。そこまでどうカウントを作っていくかが今の課題です。ストレート一辺倒というのもなかなか今の時代、厳しいかなと感じているので。バッターも多少甘くなればカーンと合わせてきますし、スライダー、緩いカーブ系の変化球でカウントを取れると、もっとピッチングは変わってくるのかなと思ってます」

 石原「そうだね。キャッチャー的には、真っすぐでまずストライクを取れたらもっと楽だと思うよ」

 藤浪「キャッチャーとしては真っすぐでカウントを作っていった方が…」

 石原「キャッチャーにもよると思うんだけど、私の中では真っすぐがあっての変化球だから。真っすぐが入らないと、ちょっと見送ってみようかとか、抜け気味になった時に見送ろうかとなるから、真っすぐがある程度ストライクゾーンに来たら、変化球はワンバウンドでも振ってくれるという感覚かな」

 -藤浪投手から質問はありますか?

 藤浪「カープ全体としての話はできないかもしれないですけど、自分を攻略するなら、待球なのか、初球、追い込まれるまでのストレートを狙っていくのか…」

 石原「藤浪君自身が一番感じていると思うんだけど、カープは対藤浪投手でメンバーが代わるんだよね。足が速い、左バッター、小技をできるメンバーを選んで、打つ以外でプレッシャーをかけていく。バントしたり、ランナーの足が速ければけん制もいるし、クイックも必要になる。持ってるボールは素晴らしい。まともに勝負にいっても打てないなら、そういうところでやっていくのが一番いいというのが今までのカープの戦い方だよね。実際、途中からガラッと変わったと思う。たぶん入団した頃はあまりスタメンも代わってなかったよね」

 藤浪「代わってなかったですね。途中から足だったり、絡められるようになりましたね。アウトになっても走ってくるイメージが」

 石原「ボディーブロー的なフレッシャーかな」

 藤浪「序盤から走るぞ、行くぞ、何か仕掛けるぞっていうプレッシャーは強いですね」

 石原「不安要素というか、気になることが増えれば、コントロールミスも出てくるし、ボール先行にもなってくる。逆に『もう好きに走れよ』ぐらいで投げられたら困るかもしれない(笑)」

 -それを乗り越えるためには。

 藤浪「クイックやけん制、フィールディングなどを練習するのは当然ですけど、一番は先ほどおっしゃられたように『走るならどうぞ』『二塁に行っても三振とればいいやん』というところまでいくのが理想です。成績が良かった2015年はそんな感じだったので。それぐらいボールの質に自信を持っていれば、揺さぶりも気にしなくていいのかなと」

 石原「その頃より間違いなく技術も上がってるし、クイックも速くなってると思うし、けん制もうまくなってると思うから。フィールディングを見ても、苦手意識なんて全然見えなかった。あとはいかに自分に自信を持ってやれるかと、自信が持てるまで練習できるかという気持ち的な違いだと思うから。その辺も頑張ってほしいなと思うね」

 -石原氏は昨年の引退試合が阪神戦。最後は同学年の能見投手と対戦した。

 石原「実はお互いそこまで話す機会ってなかったの。でも引退試合の時に投げてくれてすごくうれしかった。今度は能見が阪神を退団することになって、『何で?』『大丈夫かな?』と心配になるし、通算1000安打の時もピッチャー能見だったの(笑)。終わってみたら能見とは縁があったなあと思って。すごく感謝してるよ」

 -藤浪投手は広島に同学年の鈴木誠がいる。

 藤浪「誠也は日本代表で一緒だったり、カープの試合の時に話したりするんですけど、すごくいいヤツですし、対戦したら意識はします。負けたくないというのもありますけど、自分自身もワクワクしますし、見てる人もそういうのがあると思う。日本を代表するようなバッターなので、そういう同級生がいるっていうのはすごく刺激にはなりますよね」

 -鈴木誠も対戦を楽しみにしている。

 藤浪「いつもそう言ってくれるんで。(打線に)左バッターばかり並んでいても、誠也は出てきてくれて」

 石原「やっぱりそういう関係で野球界を盛り上げていってほしいよね」

 藤浪「そういう意識も大事なのかなと。成績が出た上でなんですけど、楽しみにしてくれている人がいると思うので、負けないようにしたいなと思います」

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