春季Cも山本昌氏が来る 藤浪再生へ臨時コーチ“続投”受諾 

 「阪神秋季キャンプ」(19日、安芸)

 阪神の秋季キャンプで臨時コーチを務めた山本昌氏(54)が、来春のキャンプでも臨時コーチを務めることが19日、決まった。今キャンプは計10日の指導で、名古屋と高知を飛行機で9往復というハードスケジュールにも、「あっという間の3週間だった」と充実の表情。藤浪晋太郎投手(25)の復活サポートも継続することとなり、本人は“マサ塾”での教えをオフも続けていくことを誓った。

 安芸の風を感じ、山本昌臨時コーチが充実した秋に思いをはせた。「僕自身も勉強になることばっかり。あっという間の3週間でしたね」。ただ投手陣強化への道のりは続く。18日の夜に谷本球団本部長から要請され、来年2月の春季キャンプでも臨時コーチを務めることが決まった。

 指導した日数は10日、名古屋と高知を9往復というハードスケジュールでも、笑顔を絶やさなかった。ブルペンでも、食事会場でも“マサ塾”を開講。「安芸にいなくても、選手のピッチングフォームが頭の中をクルクル回るよ」と笑い飛ばし、所用で見られなかった紅白戦でもまな弟子たちの投球を全球、映像で確認した。

 そんな山本昌臨時コーチが最後に伝えたかったこと。「来年の開幕は早い。せっかくここまで投げ込んだんだから、あまり緩めないように」

 この言葉に一番の門下生である藤浪も、大きくうなずいた。「オフもボールを触ろうと。忘れないようにしっかり投げられればと思います」。安芸での積み重ねを無駄にするわけにはいかない。手に残る感触を確かなものにするために、右腕はオフもボールを手放すつもりはない。

 連日のように指導を請うた。右打者の内角へ抜け球をなくすことから始まった今キャンプ。「手首を立てろ」「ミットまでのラインを外れるな」など、教わったシンプルな言葉は全てが大切なものとなった。「いろいろな引き出しをもらいましたね」と教えを一つずつ、心に刻み込んだ。

 最終日となったこの日もブルペンへ。惜しむかのように丁寧に63球を投じた。ラスト1球、力強いストレートがミットに収まると、山本昌臨時コーチからも「決まったな、最後」と声をかけられた。うれしそうに笑う。取り戻しつつあるのは、感覚と自信だ。

 例年よりも開幕が早い来季に向け、第1クールから実戦が組まれることが決まった。「実戦で投げられるように準備していきたい」と藤浪は前を向く。また来春会おう、その日まで-。復活への道を一歩、一歩、着実に歩んでいく。

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