大山 地獄ノックで大変身!送球難克服へ 午後は“帰れまテン”特守でパーフェク投

 「阪神秋季キャンプ」(14日、安芸)

 阪神は14日、高知県安芸市で行われている秋季キャンプで、“27連続アウトルール”でシートノックを行った。今季、リーグワーストの20失策を犯した大山悠輔内野手(24)は3度の守備機会を無難にこなし、横っ跳びの好捕も披露。特守では、10球連続でネットの枠内に送球しないといけないルールを設定し、ノーミスでやり遂げるなど、課題克服への兆しを見せた。

 午前中のメイングラウンドに異様な緊張感が漂った。メニューに組み込まれたのは“27個連続でアウトを取らないとランチが食べられない”シートノック。通常よりも明らかにプレッシャーがかかるシチュエーション。今季、00年以来の3桁、102失策を喫した守備力を立て直そうと筒井外野守備走塁コーチが発案した。

 たった一度のミスも許されない。ファンブルや悪送球があれば…積み上げたアウト数はゼロに戻る。近年では見なかった練習がスタートして14アウトを取った後、北條が一塁へ悪送球を投じた。スタンドのファンから漏れた大きなため息は、甲子園で戦う公式戦と似た空気。それこそが導入の狙いだ。

 筒井コーチは「ゲームに近い感覚でやってみたらと思っていた。連帯責任になるので、緊張感を持ってできたと思う」と明かす。2回目は選手全員が黙々とアウトを積み重ね、約20分でクリア。「今後もこういう機会があればやりたい」と同コーチは言うが、そこで安定した守備力を見せたのが大山だ。

 横っ跳びで好捕するシーンもあったが、目についたのは安定した送球。今季はリーグワーストの20失策を犯し、その大半が送球エラーだった。今キャンプを前に「引き出しを多く作りたい」と課題にしていた背番号3。午後から三塁の守備位置で受けた特守では、一塁ベース上にネットを置き、10球連続で枠内に投げなければやり直しというルールを設定。それをパーフェクトでクリアしてみせた。

 ただ大山は「いかに試合でやれるかだと思う。試合でやるためには練習でもやるしかない。いい感覚を身につけて、どんな状態、状況でも持っていける(送球できる)ようにしないといけないと思っています」と言う。まだまだ自分で納得できるレベルには到達していない。

 矢野監督も「星野さんが言ってたけど、プロが送球のミスをしてはダメという言い方はおかしいが、捕ったらアウトにできるというのはプロじゃないとね。アウトの質にもこだわってほしい」と大山に求める。守備力強化はチームの課題、そして大山自身の課題。克服するためには、練習しかない。

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