糸井 九回反撃呼ぶ3号3ラン 意地の一発から一挙5得点猛追も逆転ならず
「DeNA6-5阪神」(25日、横浜スタジアム)
ベースを回る表情と同じように、試合後も厳しい表情を崩さなかった。バット1本を手に阪神の糸井が帰り道を急ぐ。最終回の猛追も、勝てなければ意味がない。だが、ルーキーの完封を阻止した3号3ラン。一挙5得点の猛攻は明日につながる。
「負けたのでね。それ以外ないです」
淡々と振り返ったのは九回の打席だ。近本、糸原の連打で無死二、三塁を作った。ここで打席に糸井。3打席、抑えられていた上茶谷に対して初球、高めの147キロ直球を狙った。力と力の勝負に勝ち、フルスイングした打球は、左翼席スタンドにゆっくり消えた。
15日の巨人戦(東京ドーム)以来8試合ぶりの3号3ラン。流れを呼ぶ一振りから、チームは一挙5得点の猛攻だ。浜中打撃コーチは「僕らも大きいのを期待しているからね。こういうところで打ってくれるのが、得点につながっていく」と評価。次戦でも、攻撃の核として活躍を期待した。
18日の広島戦(甲子園)。ファウルゾーンの飛球を好捕した際、フェンスで全身を強打した。痛みを抱えての出場が続く中、4連勝中も攻守で貢献してきた。「勝てるように頑張ります」。求めるのはチームの勝利。勝ち越して巨人、広島との6連戦へ。糸井のバットから再進撃が始まる。