金本監督、ロサリオの「メンタルが参ってる」 3戦音無し…守備固め投入も裏目

 「阪神1-5中日」(4日、甲子園球場)

 今季最多4万6636人が入った甲子園で、阪神が攻守に精彩を欠いた。特に金本知憲監督(50)が心配するのは、4番のウィリン・ロサリオ内野手(29)の不振だ。5月に入って、いまだに無安打。チームは今季初の4連勝はならず、勝率5割に逆戻り。大型連休はあと2日。勝って勝って締めくくる!

 一瞬、目を疑った。植田の右腕から放たれたボールは完ぺきなストライク送球。だが山崎のファーストミットから白球はこぼれ落ちた。プロではありえないようなミスが一挙4失点の引き金となり、金本監督は「言いようがない。答えようがない」と怒りを押し殺すように言った。

 延長十一回、先頭のビシエドが放った打球は平凡な遊ゴロで誰もがアウトを確信した。まさかの失策から2死満塁とピンチを広げると、藤川がストレートの押し出し四球で決勝点を与えた。さらに代わった高橋聡も大島に中越えの走者一掃3点二塁打を浴びた。

 信じられないような負け方で連勝は3で止まり、勝率5割へ逆戻り。確かに山崎のミスはあったかもしれない。ただそれ以上に、12残塁と拙攻を繰り返した打線に敗因はある。

 上本が3試合連続の猛打賞をマークし、植田がつなぎ役を果たしても、3番・糸井、4番・ロサリオが無安打に終わった。特に5タコの主砲は延長十回の第5打席、初球の甘いスライダーを腰が引けたように見逃した。最後は外角のボール球にバットが止まらず空振り三振。ここ3試合、捉えた打球が野手の正面を突き、打率も急降下してきたことで明らかな迷いが生じた。

 他の打席でも狙い球を絞れず「ちょっとメンタルが参ってるわね。打席で出てるわ。次の打席も期待できない雰囲気だったから、守りを固めようということでね」と金本監督。延長十二回にもう1打席、回ってくる可能性もあった中で守備固めの山崎を投入。そのベテランが痛恨の失策を犯す悪循環は「だからどうしようも…答えようがないわ」と指揮官も首をひねる。

 山崎は「何も言い訳ができない」と言った。ロサリオは「また明日から頑張りたい」と切り替えようと必死に前を向いた。波に乗れない猛虎がどっぷりとはまる混迷のセ・リーグ。指揮官の「抜け出すのは難しいわね。こういう試合をしていたら」という言葉にすべてが凝縮されている。

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