金本虎、一夜で自力V消滅 Gに逆転負け…踏ん張り所

 「巨人6-3阪神」(25日、東京ドーム)

 一夜にして自力優勝の可能性が消えた。阪神は初回に先制、同点とされた直後の二回に勝ち越したが、宿敵の反撃に屈して連勝は2でストップ。広島が連敗を止めて優勝マジック21が再点灯した。金本知憲監督(49)は「まあ明日、やりましょう」と静かに反撃を誓った。このまま引き下がるわけにはいかない。

 幸先良くスタートを切っていただけに、余計に暗転の流れが悔やまれた。苦手の田口から奪った3得点。一気にのみ込まれた五回の5失点。青柳への期待値が高いからこそ、耐えてほしかった。金本監督は淡々と口を開いた。

 「(五回をきっちり投げてほしかったかと問われ)そこがまあ、あと一歩なのかな、一皮むける、一皮むけてほしいところですね。(要因は)いろんな要素があるでしょう」

 勝ちパターンに持ち込める展開から、悪夢の逆転負け。2点リードの五回無死一塁から宇佐見に同点2ランを許す。そこで止められればよかったが、あと1死のところで踏ん張れない。2死からマギーの中前打と、そこまでタイミングの合っていなかった坂本に四球を与え、2安打されている阿部を迎えた。ここが限界だった。

 「(降板は)阿部を抑えられる理由、根拠がなかった。ちょっと難しいかなという判断です」と香田投手コーチ。左の岩崎を投入したが、継投は実らない。阿部から3連打を浴び、3点差に広げられてしまった。

 結果的に、そのまま3点の劣勢をはね返せないまま。ただ、金本監督は「(田口から)もう1、2点ほしいところはあったけど、いつもの感じよりは捉えたかなと思います」と振り返った。ここまで6連敗中の左腕から初回に1点を奪い、同点の二回にも2点を奪って即座に勝ち越した。5回までに計9安打を浴びせたのは事実だ。

 もちろん、さらに追加点を奪える場面もあったが「それを言ったらキリがないけど、何て言うかな、いつもいつもは打てないし」と話す。広島が勝利したこともあり、一夜にして自力優勝の可能性が消滅。広島のマジックも再点灯となったが、戦いはまだまだこれからだ。

 会見の最後に「まあ明日、やりましょう」と力を込めた。26日は当初先発予定と見られていた菅野にアクシデントが発生し、ルーキー・谷岡との対戦に。ただ、相手が誰であれ関係ない。ファイティングポーズを崩すことなく戦うだけだ。

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