糸井 得点圏打率10割! 自己最長の6戦連続打点

 「阪神5-4ヤクルト」(6日、京セラドーム大阪)

 超人の勢いはとどまることを知らない。万雷の拍手を浴びた阪神・糸井は試合後、大きく頭を下げて感謝の気持ちを表した。ヒーローは原口に譲ったが、先制打の価値が薄れることはない。開幕戦から続く自己最長の6戦連続打点。サヨナラ勝利には欠かせぬ一打だった。

 初回、高山と上本の連打で無死一、二塁。糸井はカウント3-2となった後、低めのボール球を強引に引っ張り込んだ。2走者がスタートを切り、一、二塁間を抜ける間に高山が先制のホームへ。原口、鳥谷の連続適時打でたたみかけ、この回一挙に4点を奪った。

 「1番、2番が連打でチャンスメークしてくれたので『絶対先制する』という強い気持ちで、打ち返すことができて良かったです」

 得点圏打率は驚異の10割だ。9打席で4打数4安打、1本塁打、8打点、4四死球、1犠飛。無類の勝負強さを誇っている。求めるものは「全部ですよ。目標にはしています」と、自身初のトリプルスリーも目指す17年シーズン。その道程を、一歩ずつ歩いている。

 オリックス時代の2013年。高知・東部で行われた秋季キャンプで覚醒の手応えを得た。フリー打撃で飛ばした打球が、約100メートル先の高さ20メートルのネットを越え、隣接する施設の駐車場へ。車の窓ガラスをぶち破り、冷や汗をかいたが…。翌年の14年は自己最多の19本塁打を記録し、打率・331で首位打者も獲得した。

 一方、この夜は中堅の守備で悔しさが残る。4-2の六回2死一、二塁。山田の打球に対してスライディングキャッチを試みたが、グラブの土手に当たり外野を転々(記録は二塁打)。2走者が生還し、同点に。「勝ってよかった。あしたは…特守やね!!」と笑った。

 勝率を5割に戻して、7日から宿敵との3連戦。今季初の聖地・甲子園で伝統の一戦だ。昨季は9勝15敗1分けと大きく負け越した。カギは糸井のバットだろう。「勝ってよかったぁ。See You!!」。ニヤリと笑いながら球場を後にした。待ってろ巨人-。“10割男”が虎を変える。

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