岩崎 粘り実った7回1失点!聖地で2年ぶり星
「阪神6-1中日」(31日、甲子園球場)
持ち味の粘投がようやく報われた。蒸し暑い中、大粒の汗を滴らせた阪神・岩崎が待望の今季2勝目をゲット。マウンドでは鉄仮面に変身する左腕に優しい笑みがこぼれた。
「甲子園でしばらく勝ててなかったので、すごくうれしいです。原口と協力して野手の方に助けられながら、粘れたと思います」
二回、中日・堂上の中前打で先制点を許したが、そこから踏ん張った。緩急を駆使し、7回4安打1失点。昨年からの課題である3巡目の壁も楽々とクリアし、「まだまだ行ける体でした」と胸を張った。
甲子園での白星は14年9月4日・DeNA戦以来、13試合ぶり。自身の連敗も「4」でストップさせた。指揮官からも「不運で抑えても点を取ってもらえず勝てなかった。今日は岩崎に勝ちがついて本当に良かったです」とたたえられた。
前回7月23日・広島戦(マツダ)は黒田と投げ合い、2回0/3、6安打7失点KO。右臀部(でんぶ)に張りを覚え、早期降板を余儀なくされた。「迷惑をかけていたので、何とか勝つチャンスを与えたかった」。見事、一発で汚名返上だ。
大のゲーム好きだが、流行中の「ポケモンGO」は自粛。「ダウンロードしましたけど…、たぶんやらないと思います!」と野球だけに集中していた。
同級生原口とつかんだ白星がまた格別だ。入団直後、高卒の原口が秋山と歓迎会を開いてくれた。同期の岩貞、梅野、陽川は所用で欠席したが、岩崎は出席し、親睦を深めた。原口は当時育成選手。それが今年はサクセスストーリーを駆け上がり、瞬く間に主力打者に。この日は4番だ。「そんなにバッティング良かったっけ!?」。1軍昇格した際、開口一番そう聞いてしまうほど驚きを隠せない。この夜、相棒は音無しだったが、リードでも頼りになる同級生だ。
「夏は得意なのでここから頑張ります!」
お立ち台では堂々と夏男を宣言した。今季2勝4敗。夏のロードですべての借金を完済する。