懲罰交代の江越 雪辱の一打

 「阪神3-3巨人」(28日、甲子園球場)

 雪辱の一打だった。1点ビハインドの九回1死二塁、阪神・江越が小宮山の代打で出場した。

 「何も考えずに打席に入りました」

 沢村の初球142キロにフォームを崩されながらも食らいついた。無心で振り抜いた打球は三遊間を抜けた。一塁ベースを蹴るとスピードを落とさず、送球の隙を突いて二塁へ到達。代打・原口の同点犠飛につなげた。

 前夜、江越は懲罰交代させられた。守備では落球と悪送球、攻撃では見逃しでの3球三振と攻守に精彩を欠いたことが原因。この日はスタメン落ちした。

 ベンチスタートは7日・巨人戦(東京ドーム)以来。先発から漏れて悔しい思いがあったのかという問いには「それは当然です」と唇をかみしめていた。こみあげる気持ちをこらえ、出番が来ることを信じながら準備していた。

 この一打を金本監督も称賛した。「形は開くのが早いけど…。昨年はあれが空振りだったけど、今年は当たるようになってきたから。いい打ち方ではないけど、ヒットになりだしたのは彼の成長。もう少し開きを抑えれば長打が出て、そこでいい打者に成長すると思う」。

 試合前、指揮官から打撃指導を受けた。「一日二日じゃできることじゃない」と詳細な内容は明かさなかった江越だが、その期待には応えてみせた。

 先頭で迎えた延長十二回は四球を選んだ。サヨナラのホームは踏めなかったものの、2打席連続の出塁で喝采を浴びた。その中には大声で応援する子どもたちの声援もあった。

 「機会があるんなら、なるべく参加したいと思います。自分もそうやって育ってきたし、恩返しになると思うんで」

 昨年12月の鳴尾浜。地元・長崎での少年野球教室を前に控え、江越は思いを語った。かつて教わったことを、プロ野球選手を志す次世代に継承していく。そうして野球を愛する人が増えていくことを望んでいる。

 「しっかりアピールできるように、するだけ」

 屈辱をバネに、背番号25が快音を積み重ねる。

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