鳥谷が口火打!苦手“杉撃ち”でマルチ

 「阪神2-1巨人」(21日、甲子園)

 貴重な先制の口火を切ったのは、阪神・鳥谷だった。六回の先頭。粘りの投球を続ける杉内の内角133キロを、うまく腕をたたんではじき返した。打球はつまりながらも一、二塁間の真ん中を抜けて右前へ。続く上本の犠打で二塁に進み、最後はマートンの適時二塁打で生還した。

 「とにかく塁に出ることを考えていました。勝つことが全てなので。先発投手に勝ちがついたのも大きいと思います」

 三回2死二塁では外角の変化球を完璧に捉え、左前にライナーで運んだ。8日・中日戦以来、8試合ぶりのマルチ安打を記録。前日の試合では、マイコラスの前に3打数無安打2三振と沈黙。5試合連続で1番に座ったキャプテンは、その鬱憤(うっぷん)を晴らすかのように躍動した。

 守備では、初回2死一塁の場面で亀井の放ったライナーをはじいてしまい、ピンチを拡大させた。流れを相手に渡しかねないミス。だがメッセンジャーが無失点でしのいだ。救われた鳥谷は、バットでメッセを救った。

 「明日からも大事な試合が続くので、勝ちにいきたいと思います」。今後も負けられない戦いは続く。先頭に立つ鳥谷が、虎をけん引する。

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