梅ちゃん祭りや!二塁打2本で3打点

 「巨人2-4阪神」(3日、東京ド)

 梅ちゃんが宿敵巨人を粉砕した。今季初の伝統の一戦。阪神・梅野隆太郎捕手(23)が四回に右翼線へ2点適時二塁打、八回には右中間適時二塁打を放ち、勝利へ導いた。守っても先発のメッセンジャーを好リード。攻守で存在感を示した。これで再び単独首位。この勢いで第2戦も必ず勝つ。

 快勝を締めくくるマウンド上でのハイタッチ。緊迫した空気から解放された梅野が、ようやく笑みを見せた。今季初の伝統の一戦。球場の中心に立つ背番号44に、最大の歓声が送られた。

 接戦に決着をつけた。1点リードの八回1死一塁。マシソンが投じた外角高め、ボール球の152キロを右中間へ打ち返した。「最近は消極的だった。バットを出さないといけないと思っていた」。会心の適時二塁打で、巨人の戦意をそいだ。

 ヒーローインタビュー。かすれた声の主役は、自身の活躍よりも勝利を喜んだ。「まずランディ(メッセンジャー)に勝ちをつけたかった。これからも1点でも多く取って、1点でも少なくなるようにリードしたい」。女房役の粋なコメントに左翼席は、また大きく沸いた。

 序盤から攻守で試合を支配していた。二回1死一塁は亀井の二盗を阻止。打席では執念を見せた。四回無死一、三塁からマートン、福留が凡退して迎えた2死一、二塁。得点を奪えなければ、巨人が勢いづく場面で勝負強さを示した。

 カウント2ボール2ストライク。菅野の外角低め、ボール球のカットボールをバットの先で拾った。「どんな球でも食らいつこうと思っていた」。ダイビングキャッチを試みた亀井のグラブをはじく2点適時二塁打。和田監督も「0点だと流れが変わる展開でよく打ってくれた」と手放しでたたえた。

 恩師に捧げる活躍だった。母校・福岡大の樋口修二監督が3月31日に退任。梅野にとっては思い入れの強い指導者の一人だ。入学直後の1年春から正捕手として起用し、プロへの道を開いてくれた。

 「自主性を重んじて練習をさせてくれた。何でも相談できる方だったし、いい意味で自由にやらせてくれた。本当に感謝している」

 東京ドームは2人にとって思い出の球場だった。樋口監督と臨んだ2年春の大学選手権。東洋大・藤岡(現ロッテ)から2安打を放ち、プロを意識した球場だ。原点とも言える場所でまた一つ、自信と思い出を手に入れた。

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