和田監督が初ラブコール「中島は主軸」

 阪神・和田豊監督(52)が1日、米大リーグ・アスレチックスからFAとなり、獲得を目指す中島裕之内野手(32)に初めてラブコールを送った。兵庫県加東市内のゴルフ場での「タイガース杯」に出席後、中島について「ぜひ来てほしい」と熱く語り、クリーンアップ候補だと明言した。

 虎の“恋人”を口説くような熱い口調だった。球団が、獲得を目指す意中の人は中島だ。現場の和田監督も考えは全く同じ。あふれ出るかのような熱い思いを語った。

 「ぜひ来てほしい。加わってくれたらありがたい。頼もしい選手」。初めて並べた中島へのラブコールは当然、社交辞令ではない。まさに指揮官の本音だった。

 西武で主軸を張った実績だけを評価しているわけではない。「(成績の)数字的なこともあるけど、存在感がある。勝負強さが印象にある」。西武在籍時にチームを勝利に導いた一撃が目に焼き付いているのだろう。報道陣の取材に応じている間、何度も中島の勝負強さを絶賛した。

 阪神でも、クラッチヒッターとして活躍する姿を思い描いたはずだ。「(走者を)かえすこともできる。中心を打つ選手だと思う」。まだ獲得が決まったわけでは当然、ないが早々とクリーンアップ候補だと明言した。

 例えば勝負強い中島が3番に入り、4番・ゴメス、5番・マートンのクリーンアップを組めば他球団にとっては確実に脅威だ。虎の将は、中島の順応性も高評価した。「どういう打順でも対応できる」と中島が加わった場合、虎の打順にバリエーションを生むと大きな期待を寄せた。

 阪神を筆頭に西武、中日が獲得に動く。虎の“意中の人”は今週中にも帰国するとみられるが、虎としては中島の決断を祈るような気持ちで待っている。

 「タイガース杯」に参加した和田監督は、パーティーのあいさつで「リーグ優勝、日本一を勝ち取るべく開幕に向け準備してまいります」と力強く誓った。そのために必要な大きなピースが中島であることは間違いない。

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