能見、魔の神宮…八回に4失点KO

 「ヤクルト5-2阪神」(3日、神宮)

 阪神は接戦を落とし、9連戦は黒星スタート。巨人と入れ替わって3位に転落した。先発した能見篤史投手(34)は7回1/3を投げ5失点で、今季2敗目を喫した。七回まで1失点と好投していたが、1‐1の八回に崩れ、この回一挙4点を失った。

 ゆっくりとベンチを出ると、能見は前を向いて三塁側スタンド沿いを歩いた。結果は受け止める。7回1/3を5失点での敗戦で、悔やまれたのは4度目のピンチ。中盤までの粘りのピッチングも報われず、打線の援護にも恵まれずに敗れた。

 「(ピンチを)しのいできてたからね。先頭というより、(1試合に)3回はピンチがあるという中で、4回だったから」

 八回だった。無死から上田に二塁内野安打を許す。そこまで先頭の出塁は三、四、五回の3度。いずれも得点圏に走者を背負うピンチを招いていた中での4度目。続く川端の犠打とバレンティンを敬遠して1死一、二塁となると、飯原にワンボールからの外角高めの変化球を、右翼フェンス直撃の適時二塁打とされた。

 さらに続いた1死二、三塁のピンチでは畠山を敬遠。満塁策をとったが、続く荒木に初球を中前に運ばれる2点適時打を許し、ここで降板に。結果的に2度の敬遠後に打たれる形となったが、中西投手コーチは「調子は普通。悪くはなかった」と振り返った。

 神宮では2010年10月5日を最後に白星がない。だが和田監督が「今日は能見というより打線がタイミングを取れてなかった。野手が足を引っ張った」とかばったように、序盤から状態は悪くなかった。キレのある直球に加えて、早いカウントからでもフォークを交えてゲームをつくった。

 鶴岡とスタメンでバッテリーを組むのは初めて。「いろいろ考えながら」と、配球面に工夫を凝らし、七回まで1失点に抑える投球を展開。五回には、1点を先制されてなおも2死一、三塁で迎えたバレンティンに対し、初球からフォークでバットに空を切らせ、最後の5球目もフォークで空振り三振に仕留めていた。

 「序盤に崩れるよりは最初から飛ばした方がいいので」と能見。試合後、スタンドからは「お疲れさま」といった声援もかけられていた。自身の連勝は「4」で止まったが、戦いはまだまだ続く。気持ちを切り替え、次の勝利のための準備に身を投じていく。

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