「練習試合、ＤｅＮＡ５‐４阪神」（１６日、宜野湾）

　今度こそ、必ず‐。５年目の阪神・秋山拓巳投手（２２）がＤｅＮＡとの練習試合に先発し、３回２安打無失点の好投。先発ローテ争いへ、まずは大きなアピールとなる１歩となった。

　「力まずに、しっかり左足に体重をのせることだけ考えた。全体的には良かった」。勝負の年。順調な出足。安どの表情が、その価値の高さを物語った。

　初回、先頭の石川に左前打を許すが、２死二塁の危機で４番・ブランコをフルカウントから内角直球で三ゴロに抑える。「きっちりと投げられた。早いカウントでの内角カットの要求で引っかけてしまったが、最後は直球で勝負できた」と納得の投球内容だった。

　ＤｅＮＡ打線は主力を並べたが、低めに集める投球で封じ「ベストメンバーを抑えると自信になる。丁寧に投げられたのが良かった」と収穫を得た。

　第１クールでは中西投手コーチから「全体的に体の使い方を間違えている」と指摘されフォーム修正に努めてきた。「状態は上がっている。これからが勝負」と引き締めた。

　和田監督も「良かったね。堂々と向かっていく姿勢があった」と評価。秋山も「ローテに入り、１年間戦い抜く気持ちでいる」と気合十分だ。期待され続けた右腕。開花の時が来た。