掛布道場で2軍改革!早朝6時半に開講

 来年2月に高知県安芸市で行われる阪神の2軍キャンプで、夜間練習を廃止し、早朝にスイング練習を組み込む方針であることが13日、明らかになった。平田勝男2軍監督(54)のアイデアに、安芸スタートとなる掛布雅之DC(58)が快諾。技術向上と体づくりを両立させるのが狙いで、早朝6時半から掛布道場の門が開く。

 まだ日が出ないうちから、若虎がバットを振る‐。生え抜き野手の育成へ、早朝から掛布道場の門戸が開かれることになりそうだ。舞台は来年2月の安芸2軍キャンプ。従来の夜間練習を廃止し、早朝にスイング練習を組み込む方針が明らかになった。

 この日、これまでプランを練っていた平田2軍監督が掛布DCに話を持ちかけ、快諾。これまで夜間練習を実施していた際は「食事がおろそかになって、夜食を取る選手もいた」(平田2軍監督)という。練習量が増える半面、食事がおろそかになり、昨年の春季キャンプでは北條らの体重が減少。早朝から体を動かし、全体のスイング数を維持した上で、食事をしっかり取らせるための措置だ。

 若手が大半のファームは技術向上と体づくりを両立させなければならない。実際にライバルの巨人は10月に行われたフェニックス・リーグ中の夜間練習を廃止し、グラウンドでみっちりしごいた上で、食事時間を確保していたという。

 掛布DCは「すごく良いんじゃないかと思います。選手たちも体を動かしやすいんじゃないか」と語った。阪神の2軍キャンプでは初の試みだが「落合中日もそうだったけど、数多くバットを振って、ボールを捕る。大切なのはその数。やらなきゃダメ、野球選手なんだから。それが自信にもつながる」と力を込める。

 これまでの2軍キャンプのスケジュールに当てはめると、選手は午前6時半に起床。検温とうがいを済ませた選手から順次、バットを振ることになる。7時過ぎに朝食会場が開くため時間的には30~40分になるが、メジャーや国内数球団がアーリーワークを取り入れているように早朝のトレーニングは効果的だといわれている。

 さらにチームとしての夜間練習は廃止となるが、掛布DCは「夜の練習は個々でやらせたい」と、意欲のある選手には常時、門戸を開放する考え。日の出前から日没後まで‐。生え抜きスターの育成へ、情熱に限りはない。

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