阪神の新外国人、ブルックス・コンラッド内野手（３３）＝前レイズ＝が２９日、甲子園の室内練習場で来日後初練習を行った。巨人に加入したブレーブス時代の同僚、マニー・アコスタ投手（３１）の能力を高く評価。目標とする打倒巨人に立ちはだかる右腕に、対抗心を燃やした。

　強力なライバルの出現に、黙ってはいられない。前日に来日した巨人の新守護神候補・アコスタ。その名前を聞かされ、コンラッドは「もちろん知ってるよ。アトランタ（ブレーブス）時代のチームメートだからね」と、即座に反応を示した。

　０９年に、米大リーグ・ブレーブスでチームメートだった２人。今度は、日本の阪神と巨人という、宿命のライバルチームに分かれ、相まみえることになった。

　１６０キロに迫る直球とスライダーを武器に、救援としてメジャー通算２３３試合登板の実績を持つアコスタ。その右腕を「とてもいい投手だよ。直球は速いし、スライダーやチェンジアップもいい」と絶賛。言葉どおりならば、マシソン、西村らと盤石なリリーフ陣が形成されることになる。

　アコスタの弱点に対して問われると「分からないね」と答えたコンラッド。だが、チームとして目標に掲げる打倒巨人を果たすため、必ず打ち破らなければいけない壁。それは虎の新主砲候補も、十分に理解している。

　２７日の来日会見では「（阪神と巨人が）ライバル関係なのも知ってるし、何としても巨人を倒したい。そういうチャレンジは喜んで」と頼もしい発言を残した。４番候補としての期待に応えるためにも、巨人が誇る鉄壁の救援陣撃破は、必須条件となる。

　前日には甲子園球場の施設見学を行い、中村ＧＭらとの会食ではステーキに舌鼓を打ち、旅の疲れを癒やした。そしてこの日は、同僚のマートンとともに甲子園球場を訪れ、室内練習場で打撃練習などを敢行。来日から間もない練習再開に、決意のほどを感じさせた。

　すでに、昨年１２月に渡されたビデオで「巨人の投手はよく見たよ」と研究済みだ。そして、アコスタの投球は、自身の記憶に焼き付けている。キャンプインは、もう間近。「ここ数年で一番、体調が良い」という虎の新助っ人が、Ｇ倒への牙を研ぐ。