【頑張れ高見盛12】9敗で幕下陥落濃厚

 「大相撲初場所12日目」(24日、両国国技館)

 幕下陥落なら引退を公言してきた高見盛が9敗目を喫した。徳勝龍に押し出され、十両残留を決める7勝は消滅。立ち合いで左にいなされて突き放され、組めないまま、あっさり土俵を割った。

 動揺は大きかった。毎日取材に対応してきたが、この日は支度部屋の外で待ち構える今場所最多の報道陣約50人に背を向け、足早に引き揚げた。追いかけられた高見盛は、力士では関脇以下は基本的に使わない地下駐車場も通った。追いつかれると「申し開きは一切いたしません!」と第一声。「言い訳はしたくない。明日も取らないといけない。相撲に集中したい。まだ終わりじゃない」と言い切った。

 残り3日を全勝しても6勝9敗。基本的には負け越し分の3枚番付が落ちる。下に2枚しかない東十両12枚目の高見盛は厳しい。しかし、幕下上位やほかの十両成績次第では可能性が残る。相撲内容は悪く、痛めた右肩の調子も良くない。3連勝は至難の業。それでも「千秋楽は立ち止まって話を聞かせてくれますか」と尋ねられると、力強く「うん!」と答えた。風前のともしびとなっても、実直なロボコップらしさは消えない。

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