「力こそ正義」に懸念 初安保理のラトビア
【ニューヨーク共同】国連安全保障理事会(15カ国)で1月から初めて非常任理事国を務めるラトビアのパブルタデランド国連大使が共同通信のインタビューに応じ、ロシアによるウクライナ侵攻の終結の仕方が今後の国際秩序を決定づけると警告した。「小国が生き抜くには国際法、多国間協調が不可欠だ」と語り「力こそが正義となる世界」に懸念を示した。
ラトビアはバルト3国の中央に位置し、ロシアやその同盟国ベラルーシと国境を接する。第2次大戦中に旧ソ連に併合された歴史もあり、ロシアへの警戒感は強く、ウクライナ支援に積極的だ。
大使は、ロシアの侵攻は「明らかな国際法、国連憲章違反だ」と指摘。武力による国境変更を認めてはならないと述べ、戦争犯罪の責任追及と併せ、安保理でウクライナ侵攻を優先課題として取り組むと強調した。
常任理事国であるロシアの国際法違反を各国が受け入れてしまえば「力による支配」が将来的に他の場所でも起こり得ると警戒。ロシアや中国の近隣国である日本も同じ懸念を抱えているはずだとした。

