消滅450集落の記憶伝える 原発事故40年、ベラルーシ
旧ソ連ウクライナのチョルノービリ(チェルノブイリ)原発事故から今年で40年。ベラルーシは国土の23%が汚染された最大の被害国とされ、450以上の集落が消滅した。ウクライナと国境を接する南東部ゴメリ州ではロシア正教で異端とされた「古儀式派」の独特な文化が根付いていた集落が消えたが、残された宗教画や家財道具を地元の博物館が収集し、暮らしの記憶を残す取り組みを続けている。
1986年の事故後、避難した約13万7千人のうち75%が暮らしていたとされるゴメリ州。ウクライナ国境から約50キロのベトカ市にある「ベトカ博物館」は、放射性濃度が高いとして埋められて消滅した59の集落の元住人から、譲り受けた宗教画や家具、写真など約300点を収集。2005年から元住民に伝統や儀式について取材を始め、08年に書物「失われた村の声」を出版した。
ベトカ市出身で45年以上博物館に務めるガリーナ・グレゴリエブナさん(74)は、細かい模様が施された木製の窓枠や織物は邪視よけや先祖への感謝が込められていると説明した。(ゴメリ共同)
