原発新設、経済的意味ない ベルリン工科大研究員
ドイツのエネルギー政策に詳しいベルリン工科大のアレクサンダー・ウィマーズ研究員は「欧米でも原発の新規建設は遅延や予算超過で採算は取れない。多額の投資が必要で、経済的に意味はない」と指摘する。欧州で脱炭素社会の実現に向けて原発を活用するには、建設コストを3分の1に引き下げる必要があるとし「現実的ではない」と強調した。
ドイツのメルツ政権は電力の安定供給やエネルギー価格引き下げを重視しており、苦戦する再生可能エネルギーではなく、原発の再活用を求める声も出ていた。脱原発で電力価格が上がったとの指摘もあるが「ロシアによるウクライナ侵攻に伴うガス価格の高騰などが主因だ。脱原発のせいではない」と説明した。
政権は次世代型原発の小型モジュール炉(SMR)にも関心を寄せるが、ウィマーズ氏は「まだ開発段階の技術だ」と早期の実用化を疑問視。運転を終えた原発の廃炉作業も完了時期は見通せない。高レベル放射性廃棄物の最終処分場の場所も決まらず「将来世代に負担を残す」と話した。(ベルリン共同)
