千葉豪雨、貯留槽の許容オーバー 浸水対策で昨年から整備も限界
千葉県を襲った豪雨では、計2万1100トンの雨水をためられる千葉市中心部の貯留槽3施設が全て満杯になった。25メートルプール約54杯分相当からあふれ、行き場を失った水で「内水氾濫」が発生。水位は一部で通行人の腰付近に達した。いずれも浸水対策で昨年から今年整備したばかり。担当者は「やるせない。ハード面の対策は限界がある」と厳しい表情だ。
千葉市は2017年、浸水リスクが高く都市機能が集中するエリアを重点地区と位置づけ、近年の異常気象に対応する新たな雨水対策方針を策定。1時間当たりのピーク雨量の想定を従来の約1・21倍の水準に引き上げ、JR蘇我駅周辺など3カ所に貯留槽を整備し、昨年7月~今年3月に運用を開始した。
8月13日夜から14日未明の雨で蘇我駅周辺は冠水し、約5千人が行き場を失った。「想定を優に上回る雨量だった」。雨水対策課の根木義治課長は振り返る。
中央大研究開発機構の古米弘明教授は「官民が連携し、雨水が浸透、貯留できる緑地や植栽空間といったグリーンインフラの整備に注力すべきだ」と話した。
