前共産党議長の不破哲三さん死去 95歳、理論的支柱で綱領改定
共産党の書記局長や委員長を歴任し、党の理論的支柱とされた前議長の不破哲三(ふわ・てつぞう、本名上田建二郎=うえだ・けんじろう)さんが30日午後1時20分、急性心不全のため東京都の病院で死去した。95歳。東京都出身。葬儀は家族葬で行う。喪主は長女上田千加子(うえだ・ちかこ)さん。党としての葬儀を別途、執り行う。
1970年、40歳で書記局長に抜てきされた。故宮本顕治氏が議長となった82年の党大会で後任の委員長に就任。90年からは志位和夫書記局長(当時)とのコンビで党運営に当たった。2000年から議長。03年の衆院解散を機に国会活動から身を引き、党の指導に専念した。04年には約43年ぶりの綱領改定を主導し、天皇制や自衛隊の事実上容認などを盛り込んだ。06年1月に議長を退任した後も、党のシンクタンク「社会科学研究所」の所長として理論面で党を支えた。
15年9月の安全保障関連法成立に合わせ、廃止を目指す「国民連合政府」構想をリード。19年参院選の街頭演説では「安倍政権の野望を打ち砕こう」と訴えた。
