山形「日本一の芋煮会フェスティバル」はまるで工事現場! 巨大鍋で煮込む芋煮をすくうのは重機ショベル
「注意:工事現場ではありません! 実はこれ、ショベルカーを使って『芋煮』を作っています」JAグループ山形の公式X(@jagroupyamagata)が投稿したこのインパクト抜群のフレーズとともに、山形県の秋の風物詩「日本一の芋煮会フェスティバル」の豪快な調理風景が、SNSで大きな注目を集めました。
■直径6.5メートルの巨大鍋「三代目鍋太郎」と圧巻の加熱設備
「日本一の芋煮会フェスティバル」の象徴が直径6.5メートル、重さ4トンを誇る巨大鍋「三代目鍋太郎」です。1989年の第1回開催以来、受け継がれてきた大鍋の3代目にあたり、2018年に製作されたもので、一度に約3万食もの芋煮が調理されます。
まさに「工事現場」のような光景を作り出しているのが、ダイナミックな調理器具の数々です。通常は建設工事などの現場で使われる「移動式クレーン仕様機・バックホー」を大胆に使用。具材を大きく混ぜ合わせるために大型重機が投入されるほか、運搬や設置、巨大な蓋の開閉には10トンクレーン車が使用されます。
約3万食分を超える食材を一気に調理するこれらの重機は、分解洗浄を経て作動油や潤滑油にも食用油を使用するなど、衛生面もしっかりと管理されています。さらに、足元を支える火力も規格外。建築用の大型資材で組み立てられた直径約6メートルの巨大五徳に、6トン以上もの薪を投入して一気に炊き上げる、迫力満点の舞台裏が広がっています。
■芋煮をすくう重機は「2026年7月誕生」の新人ショベルカー
さらに話題を呼んだのが、主催である日本一の芋煮会フェスティバル公式X(@imo2man)による調理用重機の紹介です。今年度のフェスティバルでは2台のバックホーが使用されており、1台目をコベルコ建機、もう1台を南東北クボタが手掛けています。
調理を担当した重機の1台は、コベルコ建機日本製の解体仕様油圧ショベル(バックホー)「SK30SRD-7」(製造番号:PW17050936)。2026年7月に誕生したばかりの新品であり、今回の芋煮会が文字通りの「デビュー現場」であったことが公表されました。
■江戸時代から続く最上川の舟運と「芋煮」のルーツ
JAグループ山形の公式Xの投稿では、山形県民のソウルフードである「芋煮」の由来や地域ごとの違いについても紹介されています。芋煮のルーツは江戸時代、最上川を行き来する船頭たちが荷物の受け取りを待つ間に、河原で里芋や棒ダラを煮て食べたことが始まりとされています。その後、昭和初期には山形市などの内陸部で牛肉と醤油を用いたスタイルが定着しました。一方、庄内地方では養豚が盛んな地域の背景から豚肉と味噌を用いた味付けへと発展し、現在もそれぞれの地域で親しまれています。
移動式クレーン仕様機やバックホーを駆使し、徹底した衛生管理のもとで約3万食を一気に煮込むダイナミックな芋煮会。江戸時代の舟運文化から受け継がれた食文化は、今も多くの人々を魅了しています。
▽出典
日本一の芋煮会フェスティバル 公式/日本一の芋煮会とは
