女性客「綾波レイみたいな色にして」→美容師「旧エヴァ?新劇場版?」 リスペクトとこだわり詰まった施術が40万回超再生「本物のガチ勢」
アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」のキャラクター・綾波レイをイメージした髪色を希望する客に対し、美容師が「旧エヴァのセル画の水色ですか?それとも新劇場版のデジタル発色の水色ですか?」と問いかけるカウンセリング動画が、Xで話題を呼んでいます。作品の制作年代による髪色のニュアンスの違いまで踏まえたやりとりを収めた投稿は、40万件を超えるインプレッションを記録。「本物のガチ勢だ」「オタクが手に職を持ったら最強になる見本」といったコメントが相次いでいます。
投稿したのは、ADITION渋谷のハイトーン特化美容師・ぺこさん(@take__sho)。人気アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」のキャラクター・綾波レイをイメージした髪色へのリクエストに応えた投稿で、作品への深い知識がコメント欄でも話題になりました。
「旧エヴァか新劇場版か」という言葉が自然に出たのは、作品への思いがあったからだと、ぺこさんは振り返ります。
「僕もお客様もアニメや作品が好きという共通点があるので、提供するならリスペクトと細部までこだわりたいという気持ちがあふれて出た言葉です」
1990年代のTVシリーズ(旧エヴァ)のセル画で表現される深みのある水色と、2000年代以降の「新劇場版」でデジタル彩色された鮮やかな発色の水色では、同じキャラクターでも印象が異なります。
今回の施術では、完全な再現ではなく、キャラクターのイメージをお客様の髪型に落とし込む形をとりました。綾波レイとは元の髪の長さが異なるため、作品へのリクエストを大切にしながら、お客様に似合う水色のトーンやシルエットを、カウンセリングで探っていったといいます。ぺこさんへのオーダーは、普段から「再現かイメージか」の2種類に分かれるそうです。
「再現の場合は言葉通り、作品とお客様へのクオリティとリスペクトを、いかに100%まで近づけるかが大切になってきます。イメージの場合は再現同様、リスペクトを落とし込みつつ、お客様の好きやこだわりを同時に落とし込むことを大切にしてます。そして再現でもイメージでも、視聴者や作品のファンの方々を納得させるクオリティを提供するように心がけております」
普段から、アニメキャラクターをイメージした髪色へのオーダーが多いというぺこさん。同じキャラクターでも、時代によって色の表現が異なるといいます。
「例えばホワイトヘアのキャラクターって、たくさんいますよね。一人ひとり細かな補色や光の当たり方や肌色の違いによって、見え方や魅せ方が変化していきます。特にセル画のころは現代以上に配色へのこだわり、深み、彩り、バランスなどが考えられているので、そこには特に凝らして着目しています」
そんなアニメカットの難しさについて、ぺこさんはこう表現します。
「アニメのヘアスタイルを形にする技術には、展開図やお手本動画があるわけではないため、作品の細部まで観察するしかありません。キャラクターを愛する力と見る力、そしてそれを技術として提供する力が、私の信念です。一言でいうならば【愛】です」
ぺこさんの知識と情熱は、お客様とのコミュニケーションや動画の演出にも活かされています。動画のバックに流すBGMにも、エヴァファンから「BGMも大正解」とツッコミが入るほどのこだわりよう。
「アニメと音楽は関連性が高いため、その作品を愛する人たちに刺さる音楽選びは心がけております。お客様の『好き』をより高い解像度で知り、そこに共感することで、美容師もお客様も視聴者も、みんなが楽しめる空間を作りたいと考えています。仕上がりについては、漫画『ジョジョの奇妙な冒険』の言葉を借りて『納得は全てに優先させる』を信念に向き合っています」
「ヘアカラーをしてみたいけれど、周りからの評価が気になって一歩を踏み出せないのだとしたら、気にする必要はありません。大切なのは自分の意思と、作品を愛する気持ちです」
