「誰も見てないし…」人けのない路地裏 民家の塀に放尿したほろ酔い会社員 数日後、警察からの電話で真っ青に!【弁護士が解説】

同僚との飲み会を終え、千鳥足で駅に向かっていた40代の会社員Aさん。急激な尿意に襲われ、慌てて近くのコンビニに駆け込みましたが、無情にもトイレは利用できませんでした。限界を迎えたAさんは、人通りのない路地裏へ逃げ込み、民家の塀に向かって立小便をしてしまいました。

「誰も見ていないし、すぐに乾くはずだ」と自分に言い聞かせて帰宅したAさんでしたが、数日後、自宅に警察から1本の電話が入ります。塀の持ち主が防犯カメラの映像を確認し、警察に通報していたのです。

軽い気持ちで行った立小便は、法的にどのような罪に問われるのでしょうか。まこと法律事務所の北村真一さんに聞きました。

■基本は「軽犯罪法」だが、書類送検の対象に

ー立小便は法的にどのような罪にあたりますか?

公道や公園、他人の敷地などで立小便をする行為は、原則として「軽犯罪法」違反にあたります。同法第1条26号では「街路又は公園その他公衆の集合する場所で、たんつばを吐き、又は大小便をし、若しくはこれをさせた者」を処罰の対象としています。

たとえ1回限りの行為であっても、通報され証拠があれば立件される可能性はあります。実際に2024年には、飲酒後に立小便をした警察官が、軽犯罪法違反の疑いで書類送検されるという事件も起きています。

ー「酔っていて記憶がない」という言い訳は、警察に通じるのでしょうか?

酒に酔っていたことは免責や減刑の理由にはなりません。日本の法律では、自分の意思で酒を飲み、その結果として判断力が低下した状態で罪を犯したとしても、責任能力は認められるのが一般的です。

むしろ、酒癖が悪いと判断されれば、反省の色がないとみなされて事態が悪化することもあります。「悪気はなかった」という主観的な思いよりも、公共の場所や他人の資産を汚したという客観的な事実が重視されます。

ー軽犯罪法よりも重い罪に問われるケースはありますか?

状況によっては以下の罪に問われる可能性があります。

まず、通行人から見えるような場所で意図的に露出して行えば、刑法の「公然わいせつ罪」に問われるリスクがあります。また、今回のように民家の塀を汚し、それによって塀の価値を著しく損なわせたり、強烈な異臭を発生させたりした場合は「器物損壊罪」が適用されるかもしれません。器物損壊罪は3年以下の懲役、または30万円以下の罰金が科される重い罪です。

今の時代、至る所に高画質の防犯カメラが設置されており、深夜の行動も鮮明に記録されています。一度でも書類送検されれば、会社員としての信頼を失うだけでなく、ネット上にニュースとして名前が残ってしまいかねません。

お酒を飲む際は、駅や店舗のトイレの場所を事前に把握しておくなど、大人としての責任ある行動を心がけてください。

◆北村真一(きたむら・しんいち) 弁護士

「きたべん」の愛称で大阪府茨木市で知らない人がいないという声もあがる大人気ローカル弁護士。猫探しからM&Aまで幅広く取り扱う。

(まいどなニュース特約・長澤 芳子)

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