亡き母の遺品にセル画塗りバイトの請求書 ドラゴンボール、アンパンマン、ミスター味っ子… 人気アニメがずらり!「見え方が変わる」と話題
往年の人気アニメのセル画塗りのアルバイトの請求書が発見され、SNS上で大きな注目を集めています。「凄いのが出てきた。母さんがセル画塗りのバイトをしていた頃の請求書。1枚70円! ほとんど内職! それにしてもドラゴンボールとかアンパンマンを塗っていたのは知ってたけどミスター味っ子も塗ってたんか……。」と件の請求書たちを紹介したのはロッズさん(@rods_skyfish)。
ドラゴンボール、アンパンマン、ミスター味っ子…日本のアニメ史上に残る作品のセル画塗りを担当していたロッズさんの母。1枚当たりの単価はおおむね70円と安いことに驚かされるが、この請求書はデジタル移行する前のアニメ制作がどのような形で成り立っていたかがわかる貴重な資料です。
ロッズさんにお話を聞きました。
ーーお母様がセル画塗りのアルバイトをされていた時期は?
ロッズ:正確な日にちは分からないのですが、請求書の一番古い日付は1988年8月8日でした。弟が生まれたのが1986年3月ですので、弟が2歳半になり、子育てが少し落ち着いてきた頃にチラシかなにかの募集を見て応募したのだと思います。
その後、家庭の事情で県外へ引っ越すことになり、仕事を辞めなければいけなくなるのですが、それが1989年12月ですので、1年と4か月ほどしかできなかったようです。
ーーこの額面をご覧になったご感想を。
ロッズ:セル画塗りが1枚塗って何円の世界というのは母に聞いて知っていましたが、はっきりとした単価は知りませんでした。70円というのは当時の物価からしてもやはり安いなと思いました。
中には口だけ塗って完成というシーンもあり、それにも1枚の単価が支払われるのですが、細かい部分まで何色も塗り重ねていかなければいけないシーンもあります。基本的には集中力と手先の技術が必要な仕事なので、金銭的には割に合っていないとは思いますね。
ただ母は、セル画塗りが本当に大好きでしたので、金銭面の不満は聞いたことがなかったです。
ーーご投稿に対し大きな反響がありました。
ロッズ:実は今年の2月に母を亡くしまして、遺品の整理をしていたところ、今回の請求書を発見した次第です。セル画は何枚か保管してあるのは知っていましたが、請求書は初めて見ましたので、当時のアニメ製作の資料としても面白いと思い、Xに投稿しました。
おかげさまで予想を超える反響を頂きまして、亡き母が短い期間とはいえ携わった仕事がこれほど多くの人に響いたのだなと、たいへん嬉しく感じました。
中には母が塗った作品が大好きだったという方々からお礼を頂いたりもしまして、本当にありがたいという想いです。母もきっと天国で喜んでいると思います。
◇ ◇
SNSユーザー達からは、
「ジャングル大帝レオ、にこにこぷん、ひみつのアッコちゃん、みつばちハッチ(言えてしまう…)」
「調べた限り1989年ならこれかな? ・ディック:DICアニメーション(米国のアニメ会社) ・マリオ:アマダアニメシリーズ スーパーマリオブラザーズ ・バンザイ:御先祖様万々歳! ・ブリンク:青いブリンク 埼玉県の当時の最低賃金:484円(平成1年7月時点)」
「セルが1秒間に8枚~24枚だから、1秒分が560円から1680円。291枚だと、合計で36.4秒~12.1秒分のアニメ作品のセル塗りを担っていたと。素晴らしい。その昔近所にセル塗りをやってる工房をみつけ、どんな作品やってるのかと調べたら、超有名作品を手掛けていてオッタマげたことがある」
「ドラゴンボールもアンパンマンも、 こういう地道な作業でできてたんだなって思うと、 見え方が変わる」
など数々の驚きの声が寄せられた今回の投稿。読者のみなさんはロッズさんの母が携わったアニメをご覧になったことがあるでしょうか。
(まいどなニュース特約・中将 タカノリ)
