「一生のお願い」を人生40年、使えなかった母 6歳娘の「一生のお願い」をきくことにしたが、実は一枚上手だった【漫画】
子どものころ、誰もが一度は口にしたことがある魔法の言葉「一生のお願い」。しかし、その重みを真面目に捉えすぎたあまり、40年間使えずに大人になってしまったら…。小坂俊史さんがX(旧Twitter)に投稿した作品『一生のお願い』はそんな一生のお願いを使い損ねた人が主人公として描かれています。
同作の主人公・のぞみは、幼少期にスーパーでおねだりをする子供を見て以来、「一生のお願いは、将来もっと困った時のために取っておくべきだ」と固く信じてきました。以来、どんなに欲しいものがあっても、どんなに苦しい時も我慢し続け、気づけば人生の折り返し地点まで来てしまったのです。
そんなある日、6歳の娘が「パパに一生のお願いをしたい」と言い出します。その内容はなんと、「ケンカ中のお父さんとおばあちゃん(義母)に仲直りしてほしい」というもの。娘のあまりにも優しい願いに心を打たれたのぞみは、ついに40年温存した自分のカードを切る決意をします。
その重みを受け止めた夫は、義母と和解を果たしました。これで家族に平和が訪れたと思いきや、物語には衝撃のオチが待っていました。なんと娘はおばあちゃんに対し、「ばあば、一生のお願い!」といってドールハウスをねだったのです。
しかもそれだけではなく、一生のお願いを使ってのぞみにリュックをねだってきます。これに対してのぞみは「このまえドールハウス買ったでしょー」と言うと、娘は「これはいっしょうにいちどのリュックのおねがい」と話すのでした。
読者からは「日常でありえそうな話だから…。面白いです。」「一生のお願いをエリクサーみたいに温存しちゃうの、解釈一致すぎてしんどい」など、多くの声があがっています。そんな同作について、作者の小坂俊史さんに詳しく話を聞きました。
■40年の重みを軽やかに超えていく子供のたくましさ
ー「一生のお願い」という、誰にでもなじみのある言葉をテーマに選んだのは。
これは40歳になっても実にくだらない悩みを抱えた人々の姿を描くオムニバス連載の一編で制作しました。毎回とにかく「ちょっとありそうで、やっぱりない」くらいのラインの設定を考えるのに苦心していましたね。この一生のお願いを40年温存という設定はかなり気に入っている部類です。
ー意識した執筆ポイントはありますか?
とにかく主人公ののぞみさんにどうカードを切らせるかがポイントだったのですが、娘の代わりに切るというのはなかなか上手くいったと思っています。
ー小坂さん自身は「一生のお願い」について思い出は?
小学校低学年の頃に、当時新発売だったアーモンドがぎっしり入った太いチョコレートバーをおねだりした覚えがあります。かなりお高い品だったので迷うことなく一生のお願いカードを切りました。結局買ってもらえませんでしたけどね。
(海川 まこと/漫画収集家)





