人生がしんどすぎる……「自分はネコ」と現実逃避する男性 バイト先で女性と出会い…生き方が変わるきっかけに!?【漫画】
「現実逃避したい」「ネコのように気ままに生きたい」と願う人は多いでしょう。漫画家・ねこ川いが里さんの作品『金無しプー散歩』は、現代社会に生きづらさを感じる主人公の心境を描いた物語です。同作はpixivに投稿されると、約1500ものいいねが寄せられました。
日々の人生がしんどすぎる白井は、自分をネコだと思い込むことにしました。「ネコが出勤するのはおかしい」と思い会社を辞めるものの、自由への喜びと同時に不安を抱えることになります。1日中家にいても、スマホを眺めていても心は病んでいくばかりだったため、白井はバイトを始めることにしました。
ある日、同僚の女性・中川が白井の隣で昼食を食べ始めます。それをきっかけにインスタの連絡先を交換し、後日2人でラーメンを食べに行くことにしました。2人でラーメンやクレープを楽しんだ後、2人は現地で解散します。
しかし帰り道に白井はひったくりに遭い、お金やスマホなど財産のほとんどを失ってしまいました。この出来事のショックから、白井はお酒に逃げそうになりますが、「ここでダメになったら一生ダメの入口に入っちゃう気がする」と中川の期待に応えるべく意気込みます。
白井は唯一手元にあった約2000円で中川を喜ばせるべく、ハンバーガーを2人分買ってピクニックに誘います。そして無料で入れる区の動物園へ行き、その場しのぎでデートをやり過ごしました。
デートの最中、中川は元やり投げ選手でしたが、徐々に強い選手に押しやられ引退したと明かします。中川は『第2の人生』としてバイトをはじめましたが、このままでいいのか分からず、日々を悩みながら過ごしているようです。白井も「自分と同じだ」と中川の境遇と気持ちを重ね合わせていました。
やがて雨が降ってきて、白井は中川のために傘を買いに行きます。残金の少なさから1本しか傘は買えず、結局2人は濡れて帰ろうとする中、中川に先日のひったくり犯がスクーターで近づきます。
中川のバッグを奪い取ったひったくり犯に、怒った白井が襲い掛かるもののバッグを取り返せずにいました。ひったくり犯に逃げられそうになったその時、中川は傘をやり投げのように飛ばして、見事犯人を確保するのでした。
その後、中川は白井に「シロさんがいると、止まった人生がまた動く感じがするんだ。今日、かっこよかった!」とコーヒーを手渡します。
コーヒーを受け取った白井の心は、いつの間にかネコではなく『人間』に戻っていったのでした。
読者からは「心があったかくなった」「前向きな気持ちになれた!」などの声が寄せられています。そこで、作者のねこ川いが里さんに話を聞きました。
■現代社会の『正規ルート』に対するフラストレーションから描いた
-『金無しプー散歩』を描こうとお考えになったきっかけを教えてください
現代日本における人生の正規ルートって、できるだけ良い学校に行き、できるだけ良い就職をし、できるだけ良い配偶者を得てできるだけ良い家庭を築いて……みたいな感じじゃないでしょうか。
これに息苦しさを感じたり、この正規ルートからの“ドロップアウト”を過度に恐れたり、または既にドロップアウト済みで絶望したり…って状況、割とあるあるなんじゃないかと思いました。というか自分自身がそうでした。
このいわば正規ルートに対するフラストレーションが執筆のきっかけでした。
-最後、白井はネコから人間へと見た目が戻って描かれますが、彼はどんな心境だったとご想像しますか
ネコ化するほど人生が嫌だった気持ちが、優しい雨で溶けたのだと思います。人の生に戻りたいと思えるほど嬉しかったのでしょう。
-同作以外でもネコを中心とした物語を描かれているのでしょうか。
そうですね。この作品と同じく、ネコ化する主人公の新作漫画が近々発表できそうです。掲載され次第宣伝いたしますので、ねこ川いが里のSNSをチェックしていただけると嬉しいです。また、ほのぼの猫漫画も随時更新中です。
(海川 まこと/漫画収集家)





