結婚への意識が最も高まるのは交際何年目? 結婚に踏み切れない理由の1位は?
結婚への意識と交際期間にはどのような関係性があるのでしょうか。株式会社リスミィ(大阪府大阪市)が実施した「現代の未婚カップルの結婚観や、それに伴う不安」に関する調査によると、結婚への真剣度は「交際4~5年」のときが最も高く、交際期間が長期化するほど意識が低下する傾向が見られました。
調査は、現在、交際中の相手がいる全国の20~49歳の未婚者男女903人を対象として、2025年8月~9月の期間にインターネットで実施されました。
調査の結果、「交際相手との結婚を考えている」と答えた人が全体の77.6%を占めました。しかし、そのうち「結婚に少し不安や迷いがある」(34.0%)や「結婚に大きな不安や迷いがある」(5.6%)など、結婚を意識しながらも何らかのためらいや懸念を抱えて決断に踏み切れない人が約4割となりました。
他方、「結婚を真剣に考えている」(36.7%)と回答した人の交際期間を見ると、「2年~3年未満」で45.6%、「3年~4年未満」で47.0%と上昇し、「4年~5年未満」で51.0%と最も高くなりました。しかし、その後の期間では下降に転じ、「5年~10年未満」では35.4%、さらに「10年以上」では21.4%まで落ち込み、必ずしも交際期間が長くなるほど結婚への意識が高まるわけではないという傾向が見て取れました。
この結果について同社は、「結婚への意識が最も高まるタイミングを過ぎると、関係が安定期に入ることでかえって決断のきっかけを失い、結婚への機運が下がってしまうのかもしれません」と推察しています。
次に、結婚を考えているものの不安や迷いを感じる人に、その最も大きな理由を尋ねたところ、男性は「経済的な不安」(41.7%)が突出してトップに。一方、女性では「相手への確信が持てない」「経済的な不安」(いずれも30.1%)が同率でトップとなり、男性は自分の収入や貯蓄といった経済的な責任をより重く受け止める傾向がある一方で、女性は経済的な問題と同じくらい、「この人で本当に良いのか」という心理的な迷いが結婚へのハードルとなっていることがうかがえました。
また、年代別の「結婚への不安の理由」を見ると、20代では「経済的な不安」(35.6%)や「相手への確信が持てない」(32.6%)が多くなった一方、30代になると「経済的な不安」(41.1%)がより一層大きな懸念となり、40代では「相手への確信が持てない」(32.7%)が最多となりました。
さらに、「相手への確信が持てないことの理由」としては、「価値観の違い」(62.0%)が最も多く、次いで「思い描く将来像(ライフプラン)の不一致」(48.1%)、「金銭感覚の違い」(35.4%)が続き、一見曖昧に見える「確信のなさ」という感情が、実は単なる気分の問題ではなく、生活の基盤となる価値観や人生設計、お金の使い方といった、極めて現実的で根深い課題に基づいていることが示唆されました。




