子どもの作文に「みんなが優しくなりました」 きっかけは怯えて隠れていた三毛猫…母「まだ警戒心は強いけれど、焦らず見守りたい」
「2024年1月6日。命名「雪ちゃん」。お迎えしたときの写真です。カーテン裏に必死で隠れる雪ちゃんが懐かしい」。2024年11月3日、そんなコメントとともに愛猫「雪(ゆき)」ちゃんの写真を投稿したのは、X(旧Twitter)ユーザー・トライカラー by nebosuke…さん(@Tricolor_yuki)。そこには、窓とカーテンの間に入って飼い主さんを見上げる三毛猫の女の子、雪ちゃんの姿が写っています。
譲渡会で出会った雪ちゃんと飼い主さん家族。お迎え後、雪ちゃんが新しい生活に慣れるまで時間を要したといいます。詳しいお話を伺いました。
■震えて隠れていた三毛猫との出会い
2019年、飼い主さんは、自宅で生まれた先代の「キュウ」ちゃん(享年推定22歳)を亡くしました。また猫と暮らしたいという気持ちはありましたが、結婚し、子どもが生まれて生活環境が変化。家族の同意も必要なため、すぐにお迎えすることはできませんでした。
数年ほど、飼い主さんは保護猫の譲渡サイトを眺めながら過ごしていたといいます。そして、2024年1月、転機が訪れました。
「ふと目にした保護猫の譲渡サイトで、雪ちゃんの写真に目が留まりました。『これはお迎えするチャンスかもしれない』と感じ、雪ちゃんに会いに行くことに。当時、生後推定6カ月くらいでした。きょうだい猫と一緒にいて、女の子は雪ちゃんだけ。ほかの子は飛び跳ねたり、走り回ったりと活発でしたが、雪ちゃんはトイレの影に隠れて震えていたのを覚えています」
家族の同意を得て、雪ちゃんは飼い主さん宅でトライアル期間を過ごしました。そして、同月、家族の一員として迎えられたのです。
■雪ちゃんを迎えて家族に変化
お迎え当初、雪ちゃんは怯えてソファの下からなかなか出てきませんでした。人間がそばにいると怖がるため、飼い主さん家族は別室で過ごすように。雪ちゃんをひとりにしてあげることで、少しずつ新しい環境に慣れてもらいたいと思ったのです。
「車庫に設置していた防犯カメラを室内に移動して、夜中、雪ちゃんがどのような様子かを映像で確認することにしました。すると、雪ちゃんは安心したのか少しずつ部屋のほうへ出てきてくれるようになったのです。家族みなでその様子を映像で見ながら『ごはんを食べた』『トイレに入った』など、喜びあったのもいい思い出です」
そうして、雪ちゃんとの生活が始まってしばらくしたころ、思いがけないうれしい出来事があったといいます。
「学校の作文コンクールで、子どもが雪ちゃんについて書いた作文が賞を受賞しました。作文の最後は、『雪ちゃんが来てから、みんなが優しくなりました』という一文で締めくくられていたのです。家族みな雪ちゃんのことが大好き。一緒に暮らすようになってから家の雰囲気が大きく変わりました。家族みんな、“雪ちゃん効果”を実感しています」
■今、飼い主さんが抱く雪ちゃんへの思い
雪ちゃんを迎えてもうすぐ1年になりますが、まだ臆病なところが見られるといいます。
「いまだに誰かが階段を上がる足音を耳にすると、ベッドの下に隠れてしまいます。私たち家族の顔を確認して、不審者がいないことがわかるとようやく出てくるのです。まだまだ警戒心が強いですが、焦らず見守っていきたいと思います」
雪ちゃんのペースを大切にしながら、飼い主さん家族は優しく見守っています。最後に、雪ちゃんへの思いについてこう語ってくれました。
「とにかく健康で長生きしてほしいです。先代のキュウちゃんは、20年以上生きて、老後は子どもたちの相手をしてくれました。雪ちゃんにも長生きしてもらい、今度は孫たちと遊んでいる姿を見れるといいなと思います」
(まいどなニュース特約・梨木 香奈)
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