ゲーセンでゲーム機蹴って壊す「犯人申し出て」動画公開した思い 一撃で高額被害「ゲームに当たるやつはうまくならん!」

音楽ゲーム機が蹴り飛ばされた被害動画を、ゲームセンター「コミ丸四日市店」(三重県四日市市)がX(旧Twitter)に公開しました。防犯カメラにはリズムゲームで遊んでいた男性が、左足でゲーム機下部を蹴っ飛ばす様子が映っています。

ゲームセンターは「蹴って破損させた犯人へ」「示談での器物損壊等罪の取り下げは、本日より一週間受け付けます。一週間以降は取り下げません」と告知しました。コミ丸を運営するオーナーに話を聞きました。

被害に遭ったのはセガの人気音楽ゲーム「CHUNITHM (チュウニズム )」の筐体(きょうたい)です。

ーーいつ被害に気付きましたか。

「12月12日、ゲーム機の下部がへこんでいることに気付き、防犯カメラの映像をさかのぼったら、12月7日に男性が蹴っている様子を見つけました。『思い切り蹴ってるな』とびっくりしました。店内には色んな場所に防犯カメラを付けているので、男性の顔が映った動画もあります。チュウニズムはスマホやICカードにプレイ履歴を残すことができるので、ゲーム側にも履歴が残っています。どのユーザーの仕業が特定することはそれほど難しいことではありません」

ーー被害額は。

「今回の場合、思い切りフレームが曲がってしまったので、ゲーム機下部をまるまる交換するとなると90万円くらいかかります。車と同じで、バンパーこすった程度だと板金で直せますが、フレームがゆがむと取り換えになります」

ーー対戦ゲームが流行した1990年代はゲーム機をたたいたり蹴ったりする人もいました。

「昔の機械は頑丈でしたが、最近は筐体(きょうたい)も軽量化されており、壊れやすくなっていることも影響していると思います。当該男性は犯罪を犯した意識はなかったと思いますが、一度蹴っただけでも大きな被害額になり得ることは知っておいてほしいです」

家庭用ゲーム機やPC、スマホでゲームを楽しむ人が増え、ゲームセンターは収益性が悪化して閉店する店が増えています。

苦境の中、コミ丸は人件費をできるだけ抑え、利益をゲーム機購入にあてて顧客満足度を高めています。

「電気代も高騰して、ゲームセンターの経営は本当に難しくなってきています。でも、ゲーセンは子どものころ遊んだ思い入れのある場所なので」

ゲームセンターへの思い入れが深いオーナーの「ゲーム機は大事に扱ってほしい」というメッセージ。「ゲームに当たる奴は絶対上手くならん」「こんな蹴りで壊れるのか」といった声が寄せられていました。

(まいどなニュース・伊藤 大介)

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