野犬から生まれたガリガリの子犬 心の氷を溶かすため愛注ぐスタッフ 名前に込めた「天真爛漫なワンちゃんに」の願い

福岡で活動を行う動物保護ボランティアチーム、わんにゃんレスキューはぴねす(以下、はぴねす)。同団体のスタッフが今年2月、地元・福岡の動物愛護センターへ、殺処分寸前のワンコを引き出しに行きました。

野犬から生まれた子犬でした。ガリガリに痩せた体で、センターの片隅でひとりぼっちでこちらを見ていました。「とてもじゃないが、置いて帰る気にはなれなかった」とスタッフは振り返ります。

■恐怖のあまり噛みついてきた

スタッフが連れて帰ろうと、ガリガリにやせた体を抱き抱えると、あまりの恐怖心から粗相してしまいました。

移動用のケージに入れ、動物病院への道中も、馴れない車でパニックになったのか嘔吐・下痢もしてしまいました。スタッフは動物愛護センターからすぐにで、動物病院へと向かいましたが、着いたときのケージの中は大変な状態でした。

動物病院で検便と体重測定を行った後、病院のスタッフが体を綺麗に洗いました。ここでも子犬は恐怖心からかスタッフを噛もうとしましたが、すぐに諦め、おとなしくなりました。スタッフの優しい気持ちを感じ、「この人は敵ではない」「自分に危害を加える人ではない」と判断したのかもしれません。

■いつか「笑」顔を見られますように

獣医さんの判断によると、推定2カ月のオスとわかりました。体重は2.6㎏で。検便も問題ありませんでした。爪切りもしてもらい、ワクチンは1週間ほど様子を見てから打つことにしました。

この前後にショウと名付けられましたが、名前の由来は「どれだけ時間がかかるかはわからないけれど、いつか絶対にワンコらしい天真爛漫な「笑」顔が見られますように」との願いから。「笑」だから「ショウ」くんなのです。

■「僕はいませんよ」と「無」を装う

動物病院での検査が終わり、その日のうちにスタッフの家へとショウくん連れて帰りました。お腹は空いている様子。試しに人間の手からご飯をあげようとしましたが、やはり警戒して食べてくれません。しかし、お皿にご飯を置くと、美味しそうに食べてくれました。

近くに人間が近くにいるときは動きませんが、ひとたび人間が部屋から姿を消すと、ベッドから出てきて水を飲んだり、トイレもするようになりました。しかし、ショウくんの警戒するのは人間だけでなく、他のワンコに対してもでした。野犬だった保護犬は、「人間は苦手だが、同じワンコは大好き」であることが多いです。しかし、この家の先住犬が、ショウくんを遊びに誘っても全然ノッてきません。「僕はいませんよ」と言わんばかりの「無」の状態になってしまいます。

■他のワンコとの触れ合いさえなかったのかも?

確かにショウくんは野犬から生まれたワンコです。しかし、子犬の状態で収容されていることから、生まれてから他のワンコとの触れ合いさえもないときに収容されたのかもしれません。これはあくまでも推測ですが、与えられた命が、そんな喜びも幸せも感じないままで消させるわけにはいきません。

ショウくんの幸せを願い、スタッフは今日も懸命にケアを続けています。

そして、いつの日かショウくんを新しい里親さんへと繋げられることを願っています。その名の通り「笑顔」なワンコになれるよう、がんばれショウくん!

(まいどなニュース特約・松田 義人)

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